まず初めに!今回の旅について
【寄港地紹介編】99万円で世界一周!?クルーズ船「PEACE BOAT」で大海原を渡る旅!_#33
前回のストーリーを読む!
初夏の北欧!テイストの違う風景を味わいつつ、ぶらり街歩き【ヨーロッパ編②】_#38
ヨーロッパ全50ヶ国中13ヶ国を巡る ”寄港地ラッシュ” もいよいよ終盤!
ヘルシンキ(フィンランド)を出港した船は、バルト海(Baltic Sea)・北海(North Sea)・ノルウェー海( Norwegian Sea)と複数の海を渡りつつ、欧州諸国に寄港します。
その途中には、今回の旅のハイライト!フィヨルド(fjorden)を遊覧し、最終的には ”最北の土地” グリーンランドの隣国レイキャビク(アイスランド)へ。
航路・寄港地 -Europe③-
14. タリン(Tallinn)/🇪🇪エストニア(Estonia)
15. ストックホルム(Stockholm)/🇸🇪スウェーデン(Sweden)
16. ベルゲン(Bergen)/🇳🇴ノルウェー(Norway)
17. レイキャビク(Reykjavík)/🇮🇸アイスランド(Iceland)
14. タリン ”Skypeが生まれた国 エストニア”
到着:タリン港
着港/出港:午前/午後
バルト三国の二ヶ国目。
ラトビアと同じく第一印象は「エストニアってどんな国?」でしたが、なんと!「Skype」が生まれた国なのです。
アメリカが発祥地と思い込んでいましたが、実際はエストニア。そして、2011年にマイクロソフト社によって買収されました。
タリンの中心部(旧市街)は、港から歩いてすぐ。
ぐるりと城壁に囲まれたタリン旧市街(Historic Center of Tallinn)は世界遺産に登録されており、ゲートをくぐった城壁内はまるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのような世界。
正式名称:タリン歴史地区(旧市街)
登録年 :1997年
遺産種別:文化遺産
旧市街を囲む城壁は登ることができ、頂上のパットクリ展望台(Patkuli Viewing Platform)からは、赤い三角屋根の塔と深い緑が印象的なタリンの町を一望。
エストニアは、WHO(世界保健機関)が発表する ”世界で一番空気が綺麗な国”
その主な理由は、
「豊かな自然に囲まれている」
「人口密度が低い」
「交通機関が整っているため車の使用率が低い」など
それからもうひとつの驚きは、行政サービスのほぼすべてがオンラインで行われること。つまり、エストニアでは市役所なんかはもはや不要な領域。これを知れば、Skypeが開発されたことにも納得です!
空気が綺麗でオンライン手続きが主流とは、ecoの極み!エストニアは小国ながら隅に置けない、時代の先端を走り抜ける ”超IT先進国” なのです。
エストニアについて
首都:タリン(Tallinn)
時差:-7時間
-6時間(サマータイム時)
面積:約4.5万㎢ < 日本(約37万㎢)
人口:約133万人 < 日本(約1.2億人)
言語:エストニア語
通貨:ユーロ(€)
お国柄を表す!エストニアの国旗
ソ連(現ロシア)に併合される前に使っていたものを使用。
出典:世界の国旗
青は空、黒は大地、白は雪を表すとともに、黒はこの国の暗黒時代の悲しい歴史を、青は希望、友情、団結を、白は明るい未来とその発展を表している。
エストニア(タリン)のベストシーズンは?
ベストシーズン:6月〜8月
オンシーズン :5月〜9月
今回の旅(2017年6月)= ベストシーズン!
<6月のタリン>
平均最高気温:19℃
平均最低気温:10℃
降水量:約55mm
<6月の東京>
平均最高気温:26℃
平均最低気温:18℃
降水量:約165mm
15. ストックホルム ”ノーベル賞とABBAの国 スウェーデン”
到着:ストックホルム港
着港/出港:午前/夜
スウェーデンといえばノーベル賞!それからABBA!
ABBA = マンマ・ミーア! = サントリーニ島 = ギリシャ!なイメージが強いですが、スウェーデンで結成されたグループです。
港からはメトロに乗って、街中心部のストックホルム中央駅(Stockholms Central)へ。
水辺に建てられたストックホルム市庁舎(Stockholm City Hall)は、ノーベル賞授賞式後の晩餐会が行われる会場としても有名。
大小14の島から成るストックホルムの街。
(ヘルシンキ(フィンランド)やベルゲン(ノルウェー)も同様ですが)氷河によって削られてできた地形のため上空から見るとかなり入り組んだ形をしており、どこまでが海なのか、川なのか、分からなくなるほど。
まるで街が水辺に浮いているようで、その景観はジブリ映画「魔女の宅急便」のモデルになったともいわれています。
ストックホルムならではのノーベル・ミュージアム(Nobel Museum)
ちなみに、ノーベル賞受賞者は ”とあるレストラン” の椅子に直筆サインを残すことが慣習となっているのですが、そのレストランはミュージアム内にあります。
ノーベル・ミュージアムを含め、ストックホルムの見どころは ”古い街” を意味する旧市街ガムラスタン(Gamla Stan)に詰まっています。
ガムラスタン内にはストックホルム宮殿(Stockholm Palace)があり、ここでもやはり「衛兵交代式」が行われます。
アテネ・ロンドン・コペンハーゲンに続き、衛兵あるところに交代式あり!
北欧といえば、バイキング!
写真のように ”武装をした大男達” を想像してしまいますが、実のところバイキングとは「スカンジナビア半島とバルト海沿岸地域に暮らす人々」を意味します。
9世紀頃から欧州諸国を侵略しては略奪を行う荒々しさで恐れられていたイメージが浸透していますが、正確には略奪ではなく「交易」を行っていたそう。
残忍と恐れられた ”伝説のバイキング” なども語り継がれているので、略奪ばかりを行うバイキングも中にはいたようですが。
少なくとも、現在の北欧諸国は人に優しい福祉国家。女性の社会進出やLGBTQに対する理解もあり、時代を先取る思想を持ち合わせているだけに、太古から海を渡り、世界を股に掛けて交易をしていたことにも納得です。
スウェーデンについて
首都:ストックホルム(Stockholm)
時差:-8時間
-7時間(サマータイム時)
面積:約45万㎢ > 日本(約37万㎢)
人口:約1,022万人 < 日本(約1.2億人)
言語:スウェーデン語
通貨:スウェーデン・クローナ(kr)
お国柄を表す!スウェーデンの国旗
この国の古い王朝の紋章の中の黄金の十字と地色を図案化したものといわれている。1906年制定。
出典:世界の国旗
スウェーデン(ストックホルム)のベストシーズンは?
ベストシーズン:6月〜8月
オンシーズン :5月〜10月
今回の旅(2017年6月)= ベストシーズン!
<6月のストックホルム>
平均最高気温:21℃
平均最低気温:11℃
降水量:約45mm
<6月の東京>
平均最高気温:26℃
平均最低気温:18℃
降水量:約165mm
16. ベルゲン ”まるでアナ雪の世界!? ノルウェー”
到着:ベルゲン港
着港/出港:午前/夜
ヨーロッパ屈指の自然溢れる国!
ディズニー映画「アナと雪の女王」が、ノルウェーの風景からインスピレーションを受けて制作されたことにも納得なほど、まるでアナ雪の世界観。
そんなノルウェーの大自然を楽しめることで人気の「フロム鉄道」に乗車するため、オプショナルツアーに参加しました。
港からツアーバスに乗って、ノルウェー最大のソグネ・フィヨルド(Sognefjorden)の支流であるアウルランド・フィヨルド(Aurlandsfjord)沿岸の町フロムへ。
フロム鉄道の始発駅であるフロム駅(Flåm)から列車に乗車したら、約1時間の ”世界で最も美しい鉄道旅” の始まりです。
山の谷間を走り抜ける車窓から見えるのは、豊かな緑とその中にぽつんと映える赤い外壁の家。
北欧諸国では赤色の家をよく見かけますが、これは ”ベンガラ色” と呼ばれます。
ベンガラは酸化鉄が主成分の天然鉱石で「耐久性を高める役割」があるらしく、雪の中で目立つためだけではなく実用性も兼ねた外壁とされています。
列車は途中、ショース滝(Kjosfoss waterfall)で停車、10分程の停車時間があるので降車して写真撮影も可能です。
雪解け水が大迫力で流れ落ちる光景を眺めていると、どこからか突然流れ始める不思議な音楽。
それに合わせて、写真右上に小さく写る赤いドレス姿の妖精 ”フルドラ” の舞いが始まります。
実は、このショース滝には ”男性を誘惑する妖精の伝説” が語り継がれているのですが、その妖精こそがフルドラだとか。
6月初旬。夏に向かうノルウェーですが、雪の残る部分がまだちらほら見られます。
フロム鉄道の終着駅はミュルダル駅(Myrdal)
辺りには何もない駅ですが、ベルゲン〜首都オスロを結ぶ「ベルゲン線」の途中駅でもあるので、個人旅行でベルゲン ⇄ オスロの移動途中にフロム鉄道に乗車することも可能です。
ちなみに、今回のオプショナルツアーではフロム鉄道に往復乗車したので、フロム駅 → ミュルダル駅 → フロム駅に到着後、再びツアーバスでベルゲン港へと戻りました。
出港までにはまだ少し時間があったので、ベルゲンの街をぶらり。
ベルゲンの見所といえば、カラフルな木造倉庫群が隙間なくぴったりと並ぶブリッゲン(Bryggen)と呼ばれる地区。
ここにもベンガル色が見られ、深みのある少し燻んだ色合いの建物は、雨天・曇天の多いベルゲンの空の色に不思議とマッチします。
正式名称:ブリッゲン
登録年 :1979年
遺産種別:文化遺産
遡ること14〜16世紀。ベルゲンは「ハンザ同盟」に加盟しており、その交易品の保管やハンザ商人の住居として建てられたのがこのブリッゲン。(現在は、レストランや土産物屋などとして利用されています。)
ハンザ同盟とは?
→北ドイツで結成された「貿易の独占」を目的とする同盟体。のちに海外に在外商館として拠点を置くようになり、その内のひとつがベルゲン。
ブリッゲンの建物は、間口が狭くて奥行きが深い構造。また、建物はもちろん、通路に至るまでもが木造なので、過去に何度も火災被害に合い、その度に修復してきたそう。
ベルゲンをぶらりとしたのは21時頃でしたが、それでもこの明るさ!
夏至前後には白夜(1日中太陽が沈まない現象)となる北極圏ですが、その付近の北欧諸国も夜遅くまで日が沈まず、少し得した気分になるのと同時に「夜なのに明るい」違和感にも陥ります。
ノルウェーについて
首都:オスロ(Oslo)
時差:-8時間
-7時間(サマータイム時)
面積:約38.6万㎢ > 日本(約37万㎢)
人口:約532万人 < 日本(約1.2億人)
言語:ノルウェー語
通貨:ノルウェ-・クローネ(kr)
お国柄を表す!ノルウェーの国旗
長くデンマークに支配されていたため、デンマークの国旗に青の十字を重ねたもを国旗とした。1905年制定。
出典:世界の国旗
ノルウェーのベストシーズンは?
ベストシーズン:6月〜8月
オンシーズン :5月〜9月
今回の旅(2017年6月)= ベストシーズン!
<6月のノルウェー>
平均最高気温:20℃
平均最低気温:11℃
降水量:約65mm
<6月の東京>
平均最高気温:26℃
平均最低気温:18℃
降水量:約165mm
ソグネ・フィヨルド 〜 【世界遺産】ネーロイ・フィヨルド 遊覧
今回の旅のハイライト!フィヨルド遊覧の時間です。
ベルゲン港から北上して、
まずは ”ノルウェー最大” のソグネ・フィヨルド(Sognefjorden)
↓
その支流、沿岸の町フロムが有名なアウルラン・フィヨルド(Aurlandsfjord)
↓
世界遺産に登録されるネーロイ・フィヨルド(Sognefjorden)へと船を進ませます。
特にネーロイ・フィヨルドは幅約250mと狭く、両側にそびえる崖をすぐ近くに感じられてダイナミック景観を楽しめるとされています。
正式名称:西ノルウェーフィヨルド群-ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド
登録年 :2005年
遺産種別:自然遺産
手が届きそうなほどに低い雲、空気は冷たく時折雨もちらつきますが、それもまた趣のある風景。
6月初旬でもかなり冷えるフィヨルド周辺は冬になると一部が凍りつくこともあるそうで、まさに「アナと雪の女王」の世界観!
フィヨルドは、1万年以上前に氷河が溶け出して海へと移動する際に谷底が削られ、そこに海水が流れ込んでできた「入り江」で、河川とは異なり谷底がU字に削られているため、大型客船も進入可能となります。
たっぷりと1日かけて、フィヨルド遊覧。
自然が作り出す風景はスケールが桁外れ!そして、気が遠くなるほど昔から残る ”息を飲むような” 絶景にその偉大さを感じずにはいらません。
360°ストリートビュー フィヨルド
アウルランド・フィヨルド(フロム)
アウルランド・フィヨルド
ネーロイ・フィヨルド
17. レイキャビク ”大地の息吹を感じる国 アイスランド”
到着:レイキャビク港
着港/出港:午前/夜
今回の旅で訪れる ”最北の国” アイスランドは、その名前だけあり6月初旬でもまだまだ冷えるので、ウルトラライトダウンを着用してちょうど良い寒さ。
首都レイキャビクから比較的近く、”ゴールデンサークル” と呼ばれる一帯に存在する5つの名所を訪れるべく、ここでもオプショナルツアーに参加しました。
ゴールデンサークル①:
ケリズ火口湖(Kerid Crater)
底に溜まる水の色が鮮やかなカルデラ湖に少しだけ立ち寄って写真撮影。
日本と同じく火山国であるアイスランドには温泉もあり、今回のツアーでは訪れませんが、ブルーラグーン(Blue Lagoon)と呼ばれる巨大な温泉施設も有名な観光名所。
レイキャビクの街中にも温泉施設が複数あり、日本とは異なり水着着用で入浴するので温水プールのようですが、手軽に楽しめる温泉大国です。
ゴールデンサークル②:
グトルフォス(Gullfoss)
レイキャビクから北東に移動すること約100km。
「グトルフォス」とはアイスランド語で ”黄金の滝” を意味し、太陽の光を浴びると金色に光り輝くことからこの名前が付けられました。ちなみに、ゴールデンサークルの ”ゴールデン” もここから取られたそう。
冬に向かうにつれて大迫力で流れ落ちる滝の一部が凍りついてしまうため、光を浴びてキラキラ輝く黄金色を見るならば、やはり夏場がおすすめです。
ゴールデンサークル③、④:
ストロックル(Strokkur)
ゲイシール(Geysir)
この2つの間欠泉は、グトルフォス(黄金の滝)から目と鼻の先。
写真の奥に見える間欠泉「ストロックル」は、今まさに吹き出し中!ぶくぶくと煮え立ち、数分に一度ドーンと吹き出します。
一瞬の出来事なので綺麗に写真に収めるのは難しいのですが、手前の間欠泉を撮影した瞬間に訪れた奇跡。ちなみにこれ、熱湯です。
この一帯には他に複数の間欠泉がありますが、その中で最も規模が大きい「ゲイシール」(グレート・ゲイシールとも呼ばれます)もゴールデンサークルの一部とされています。ただ、現在はあまり活発ではないので噴出は1日に数回のみ。
ちなみに、ゲイシールとはアイスランド語で ”間欠泉” を意味する言葉ですが、英語では「ガイザー(geyser)」と発音します。そう、クリスタルガイザーでお馴染みのガイザーです。
ゴールデンサークル⑤:
シングヴェトリル国立公園(Þingvellir National Park)
世界遺産に登録されており、世界でも非常に珍しい ”地球の割れ目” を観測できる場所。
正式名称:シングヴェトリル国立公園
登録年 :2004年
遺産種別:文化遺産
地球の表面は十数枚のプレート(岩盤)で覆われていますが、「ユーラシアプレート」と「北アメリカプレート」上にちょうどまたがるアイスランド。
この2つのプレートが重なり合う部分では、互いが引っ張り合うことで今この瞬間も海底山脈が形成されています。
本来ならば海底山脈は海中にありますが、アイスランドではその一部が地表に露呈しており、それがまさに地球の割れ目!割れ目は、毎年数cmずつ広がり続けているといわれています。
自然豊かで何もかもが壮大なアイスランド。
ノルウェーでも自然の豊かさを感じましたが、アイスランドはそれだけに留まらず、地球は生きている!そんな大地の息吹を感じさせてくれる国です。
アイスランドについて
首都:レイキャビク(Reykjavik)
時差:-9時間/サマータイムなし
面積:約10.3万㎢ < 日本(約37万㎢)
人口:約36万人 < 日本(約1.2億人)
言語:アイスランド語
通貨:アイスランド・クローナ(kr)
お国柄を表す!アイスランドの国旗
ノルウェー や デンマーク の支配を受けていたので、それらの国とよく似た十字旗。
出典:世界の国旗
青はアイスランドの海と空の色で民族衣装にも取り入れられている。1915年制定。
アイスランド(レイキャビク)のベストシーズンは?
ベストシーズン:6月〜8月
オンシーズン :5月〜9月
今回の旅(2017年6月)= ベストシーズン!
<6月のレイキャビク>
平均最高気温:12℃
平均最低気温:7℃
降水量:約45mm
<6月の東京>
平均最高気温:26℃
平均最低気温:18℃
降水量:約165mm
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