オーストラリアの首都をご存知ですか?
シドニーと認識している方も多いかもしれませんが、実際はシドニーより少し南にある街「キャンベラ」です。
そして、キャンベラのまた少し南にあるのがメルボルンですが、そもそも特別何もないキャンベラがなぜ首都になったのでしょうか?
正解は、シドニーとメルボルンのちょうど中間にあるから。
シドニーと肩を並べるメルボルンは、”世界で最も住みやすい都市ランキング” 堂々の1位にも輝く街。その魅力を覗いてみましょう!
メルボルン中心部(CBD)
CBD(Central Business District)と呼ばれる街の中心部は1〜2km四方ほどとコンパクトで、端から端まで約15分で歩けてしまいます。
CBDには碁盤目状に道が走っており、その名前は、King St、Queen St、Elizabeth St など英国を彷彿とさせるネーミング。
その理由は国旗を見れば一目瞭然ですが、オーストラリアはイギリス連邦に属しており、かつてはイギリスの植民地だったから。
街にはオフィスビル、カフェやレストランが並び、多くの人が行き交いますが、車線も歩道も広いのであまりゴミゴミとした印象は受けません。
フリンダース・ストリート駅
街のランドマークでもある①フリンダース・ストリート駅(Flinders Street Station)は、1900年初頭に建てられた ”オーストラリア最古の駅”。
ここを始発駅として、郊外へ向けて四方八方に電車が走ります。
一部では、ジブリ映画「魔女の宅急便」のモデルになったともいわれている駅の入り口には多くの時計が設置されており、”時計の下” は定番の待ち合わせ場所。
ちなみに、「フリンダース」という名前はイギリスの探検家マシュー・フリンダースから付けられたもの。
彼は「オーストラリア」という名前を世の中に浸透させるきっかけを作った偉大な人物でもあります。
ヤラ川
フリンダース・ストリート駅の裏手を流れる②ヤラ川(Yarra River)
晴れた日の散歩に最適な川沿いには、メルボルンのSkyscrapers(摩天楼)を綺麗に眺められるポイントがあり、まさにこれがその場所!
夜になると、雰囲気がガラリと変わるヤラ川沿い。
おしゃれなレストランやバーが並び、金曜や土曜の夜には多くの人々で遅くまで賑わいます。
バーといえば、ビルの屋上(Rooftop)にある開放的なRooftop barはメルボルンの夏の風物詩!
オーストラリアはサマータイムを導入していることもあり、11〜3月頃(春〜秋)のメルボルンは20〜21時頃まで明るく、特に夏場は気温が高くても湿度は低いのでカラッとした気候。
仕事終わりにバーに立ち寄り、夕日に染まる摩天楼を眺めながら飲むビールは本当に格別です!
ビクトリア州立図書館
映画「ハリー・ポッター」のモデルになったとされる③ビクトリア州立図書館(State Library Victoria)
一部が吹き抜けになっているこの図書館は、上階から覗くと普通に勉強している姿さえもおしゃれに見えてしまう不思議。
近くに大学があるからか、図書館に並ぶ机はいつも満席です。
図書館前は広場になっており、晴れた日には芝生の上でランチや日光浴をする人々が集まり、時には真剣にチェスをするおじさん達も見れるかも!?
移動には欠かせない!街中を走るトラム
街中を走るトラム(路面電車)は、CBDから郊外へ向けて複数路線が伸びており、電車と同じくメルボルンに住む人々の足。
ちなみにCBD内は「Free Tram Zone」と呼ばれ、運賃無料で乗り放題!
メトロのみならず、電車やバスも含め、運賃の支払いはメトロカード(Myki)のみで現金は不可。
Mykiは日本でいうところのSuicaやPASMO。車内でのチャージはできないので、乗車前にトラムストップや鉄道駅に設置された機械でチャージしておく必要があります。
トラムには乗降口が複数あり、乗車・降車時に近くの読み取り機にカードをタッチするだけですが、正直なところ監視されているわけではないので、無料で乗れてしまえるのが現状です。
そのため、途中で複数のスタッフが乗車してきてカードの抜き打ちチェックをされることがあるので、見られていなくてもしっかり払いましょう。
無賃乗車がバレると、A$100近い罰金を取られます。支払いはクレジットカードのみで、払えない場合は後日収めることになり、罰金はA$200以上に値上がります。
壁の落書きさえも芸術になる ”アートの街”
コーヒーの街のみならず、”アートの街” としても知られるメルボルン。
街のふとしたところにウォールアートを見ることができ、特にフリンダース・ストリート駅近くの④ホージャー通り(Hosier Lane)は今や観光名所になっています。
ホージャー通りが有名なのは、見ての通り壁や道路さえも埋め尽くすように所狭しと描かれているから。
多くは落書きに落書きを重ねているように見えますが、中には綺麗にアートが描かれている箇所もちゃんとあります。
アートは不定期に塗り替えられているようで、久しぶりに訪れると新作が見れるホージャー通りは何度訪れても楽しめます。
まさに今、塗り替え中!割と普通のお兄さん達によって描かれている様子。
ウォールアートのみならず、いろんな類いのアートが存在するメルボルンには ”ブロンズ像” も出現します。
ピクリとも動かない像を不思議そうに凝視する少女。
どうすればここまで静止していられるのか不思議に思いますが、特に種も仕掛けもなく、ただただ懸命に静止しているだけらしい。
特性上、水に弱いのが難点で、通り雨に降られて足早に帰宅する姿を一度だけ見かけたことがあります。
自然の中でナチュラルに楽しむのがAussie流!
「お金をかけずに楽しむのが上手!」
これは1年間の滞在で知ることができたオーストラリア人(Aussie)の特徴。
休日には公園で散歩やピクニック、海岸に遊びに行ったり、カフェで心ゆくまでおしゃべりしたりと、お金をかけずに何でもないことを楽しみます。
郊外に自然が多いのはもちろんですが、CBDにも⑤ロイヤル植物園(Royal Botanic Gardens)や⑥フィッツロイ・ガーデンズ(Fitzroy Gardens)など広々とした公園があり、カフェでコーヒーをテイクアウトしてのんびりする人々をよく見かけます。
スタジアムも複数あり、テニスの四大大会のひとつである全豪オープン(Australian Open)が毎年1月に⑦メルボルン・パーク(Melbourne Park)で開催され、期間中は連日多くの人で賑わいます。
ひょんなことからチケットを手に入れて観戦に行ったこの時(2017年1月)の試合は、ナダル vs ラオニッチ。
南半球なので、1月のオーストラリアは夏真っ只中!会場の外ではパブリックビューイングも行われるので、チケットが取れなくてもビールを片手に試合観戦を楽しめます。
セント・キルダ ”海沿いのお洒落エリア”
CBDから↓南に トラムで約15分
セント・キルダはCBDから比較的近く、❶セント・キルダ・ビーチ(St Kilda beach)には遊歩道や桟橋もあるので、海水浴のみならずゆっくりと散歩も楽しめるエリア。
また、ここの桟橋はペンギンが現れることで有名!
夕方から夜にかけて「フェアリーペンギン」と呼ばれる世界最小のペンギンが現れることがあるので、運が良ければ出会えるかもしれません。
セント・キルダのランドマークは、ピエロを型取ったようなエントランスがトレードマークの❷ルナ・パーク(Luna Park)と呼ばれるレトロな遊園地。
ルナ・パークは1900年初頭を皮切りに世界中に作られ、その多くは既に閉鎖されているのですが、メルボルンではそのレトロさを残したまま週末にのみオープンします。
シドニーにもあるらしく、やはりこの不思議な顔がルナ・パークのトレードマークだとか。
360°ストリートビュー:セント・キルダ
ブライトン・ビーチ ”インスタ映えビーチ”
CBDから↓南に 電車で約30分
カラフルな小屋(Bathing box)が浜辺にずらりと並ぶ❸ブライトン・ビーチ(Brighton Beach)は、フォトジェニックな風景を収められることで人気!
色使いがポップでやデザインも一つ一つ異なるので、眺めているだけで楽しいビーチです。
小屋にはナンバーが振られており、確認した限りでは100棟弱!
その中にはひとつだけ、オーストラリアの国旗をデザインしたものがあります。
ちなみにこれらの小屋にはそれぞれに所有者がおり、海水浴の際に着替えをしたり、日光や風を避けて休憩したりするのに使用されるそう。
水が透き通ったビーチは場所によっては遠浅ですが、ウィンドサーフィンやカイトサーフィンを楽しむ人の姿も見られます。
360°ストリートビュー:ブライトン・ビーチ
オーストラリアの動物に会える場所
オーストラリアならではの動物といえば、コアラやカンガルー。
❹メルボルン動物園(Melbourne Zoo)や❺ウェリビー動物園(Werribee Open Range Zoo)など、CBDから比較的近い場所に大きな動物園があるので、気軽に会いに行くことができます。
CBDから↓南に 車で約1時間
❻ムーンリット・サンクチュアリ・ワイルドライフ保護公園(Moonlit Sanctuary Wildlife Conservation Park)は車が必要な場所にありますが、動物園よりももっと近くで動物と触れ合える公園なのでコアラもこの距離!
人間に動じることもなく、一心不乱にユーカリの葉をむさぼる姿はなんとも愛らしい光景ですが、ここまで近寄れても触れることはNG。
オーストラリアでは州によって規定が異なり、メルボルンのあるビクトリア州ではコアラに触れることは禁止されています。
そういえば、コアラといえばオーストラリア人が口を揃えて聞くことがあります。
Drop Bearって知ってる?
コアラの話になると必ず出てくるこの話題。
あなたは知っていますか?知らないならググってみましょう!
カンガルーもこの至近距離!というか、おそらくワラビー。
カンガルーよりも一回り小さいことがワラビーの特徴なので、これはワラビーな気がしますが、実は小さめのカンガルーかも?いまだに違いが分かりません。
ちなみにオーストラリアには野生のカンガルーやワラビーはたくさんいるので、動物園に行かなくても郊外へ出れば住宅街をうろつく姿を見れることも。
また、カンガルー肉はスーパーでも普通に販売されており、料理にも使われるほど身近なものです。
エミューも忘れてはいけないオーストラリアの動物で、国鳥にも指定されています。
モコモコのムートンブーツでお馴染みの「UGG」はアメリカンブランドですが、それと並ぶ「EMU」はオーストラリア発祥のブランド。
UGGはアメリカ発祥ではありますが、そもそも会社を立ち上げたのは「オーストラリアのサーファーがシープスキン(羊の皮)で作った手製のブーツを履いていたこと」がきっかけだったとか。
ちなみに、EMUのブーツにもムートン(羊の毛皮)が使用されており、ブランド名を除けばエミューはあまり関係ありません。
南半球で真夏のXmas and New Year!
北半球で育った人間にとって何よりも新鮮なのは、真夏のXmas!
ホワイトクリスマスなんて言葉はオーストラリアでは無縁で、40℃近くまで気温が上がることもある季節です。
ホリデーシーズンのCBDは、至る所に大きなツリーが飾られてクリスマス一色になりますが、燦々に降り注ぐ太陽の下のツリーはやっぱり少し不思議な感覚。
メルボルン市役所(Melbourne Town Hall)では1日に数回、プロジェクションマッピングが行われます。
建物全体に映し出されるアニメーションを一目見ようと、この時期には人だかりができる市役所前。
そして、Xmasが終わるとやって来るのはNew Year!年越しももちろん真夏のイベントです。
CBDの各所でカウントダウンが行われ、年明けの瞬間には花火が一斉に打ち上がります。
街中は人、人、人で大混雑かつ大騒ぎ!除夜の鐘を静かに聞き入る日本とは180度違うオーストラリアのNew Year。
騒がしく新年をお祝いしたら、1月1日(New Year’s day)でXmasホリデーは終了。翌日からは街もスーパーも通常営業で、世の中は普通に動き出します。
オーストラリアについて
首都:キャンベラ(Canberra)
時差:+1時間
+2時間(サマータイム時)
※オーストラリアには3つの時間帯があります
面積:約769.2万㎢ > 日本(約37万㎢)
人口:約2,569万人 < 日本(約1.2億人)
言語:英語
通貨:豪ドル(A$)
お国柄を表す!オーストラリアの国旗
左上のユニオンジャック(イギリスの国旗のこと)はイギリスとの歴史的な結び付きを、右半分にある4個の七芒星(しちぼうせい、七つの頂点がある星型多角形)と1個の五芒星は南十字星(サザン・クロス)をかたどったもので、オーストラリアが南半球にあることを表している。
出典:世界の国境
左下の大きな七芒星は「連邦」を表すとともに、オーストラリアの6つの州と特別地域(北部準州、オーストラリア首都特別地域などを含む)を表している。最初は六芒星だったが、1908年より特別地域を含む七芒星になった。
メルボルンのベストシーズンは?
Best!:11月〜4月
Good:9月〜6月
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