前回のストーリーを読む!
月への階段!?西海岸の町ブルームで出会う神秘的な自然現象【国内旅行編】_#48
【移動】ブルーム → ウルル
ブルーム(Broome)
ブルーム国際空港
空港コード:BME
↓
パース(Perth)
パース空港
空港コード:PER
↓
ウルル(Uluru)
エアーズ・ロック空港
空港コード:AYQ
↓ 送迎サービス
Outback Pioneer Hotel & Lodge(宿泊先)
言わずと知れた ”愛をさけぶ” 場所!世界の中心というよりも、オーストラリアの中心です。
ウルル周辺に町はなく、最寄りの町といえばアリス・スプリングス(Alice Springs)ですが、その距離はなんと450km!(東京から大阪まで辿り着いてしまうこの距離を ”最寄り” と呼ぶべきかはさておき)
まさに、middle of nowhere = 人里離れた場所
アリス・スプリングスはウルルに比べるとかなり栄えた町なので、航空便の発着数も多く、ウルルへ向かうツアーも催行しています。
とはいえ、移動にはかなりの時間を要するので、ウルルに訪れることが目的であれば、航空券代が少々高くてもダイレクトにエアーズ・ロック空港へ降り立つことをおすすめします。
ウルルのベストシーズンは?
Best!:4月〜5月、8月〜10月
Good:3月〜11月
今回の旅(2017年3月)= オンシーズン!
<3月のウルル>
平均最高気温:32℃
平均最低気温:17℃
降水量:約35mm
<3月の東京>
平均最高気温:14℃
平均最低気温:4℃
降水量:約115mm
【世界遺産】ウルル=カタ・ジュタ国立公園
正式名称:ウルル-カタ・ジュタ国立公園
登録年/種別:1987年・1994年/複合遺産
「エアーズ・ロック(Ayers Rock)」
この呼び名も有名ですが、「ウルル」との違いを知っていますか?
実は、両方とも同じ場所を指します。「Uluru」は先住民の言葉で、「Ayers Rock」は英呼称。
Ayers Rockは1873年にイギリスの探検家によって発見され、当時のオーストラリア首相(Ayersさん)の名にちなんで付けられたそうです。
着陸間際の機内から一足先に見えてしまったウルルですが、なぜここに?と思うほど、本当に何もない大地に突然現れる巨大な岩。
見ての通り、ウルル周辺は一面の荒野!建物は見当たらず、最低限の宿泊施設はYulara(ユーラーラー)と呼ばれる地区に集中しています。
公共交通機関もないに等しく、宿を予約すればもれなく空港 ⇄ 宿の送迎バスが付いてくるので、その点は安心です。
宿から少し歩いた場所にある展望台から綺麗に見えたウルル。実は、ここからは10km以上の距離があります。
そして、清々しいほどに空は真っ青!一見爽やかそうですが、実際はジリジリと肌が焼けるような炎天下で日差しを遮るものもないので、無防備に歩き回るのは危険。
ウルル=カタ・ジュタ国立公園(Uluṟu-Kata Tjuṯa National Park)の観光には(レンタカーでも可能ですが)ツアーへの参加が楽でメジャー。多くのツアーがあるので、組み合わせ次第では何通りにもなりますが、以下がウルルに来たら外せないベーシックな観光です。
1日目
AM 到着
PM ウルル散策 → ウルル サンセット鑑賞
↓
2日目
AM ウルル サンライズ鑑賞 → カタ・ジュタ散策
↓
3日目
終日 キングスキャニオン散策
↓
4日目
AM 出発
ちなみに、宿とツアーがセットになった効率的なプランもあり、VELTRA(現地ツアーのオンライン予約サイト)を利用して3泊4日のプランを申し込みました。
専属ガイドが4日間添乗するわけではなく、宿(空港送迎付き)とツアーの予約代行プランに近いので、宿のチェックインは各自で行い、ツアーも指定場所に集合して各自で現地ツアーに参加するといった流れです。
施設情報
予約について:↑クリック>CHECK RATES
1日目(PM):ウルル散策
元々、ウルル一帯は先住民の居住地であり、とても神聖な土地。
現時点ではあくまで ”期限付きで政府に貸し出している場所” とされています。
そんな理由から、立ち入りを禁止されているエリアが多くあり、ある一定の角度からは写真を撮ることも許されません。
近くに寄ると、その大きさに驚愕!
写真に収まると小さく見えがちですが、高さ約350m、周囲は約9.5kmなので、東京タワーよりも高く、皇居外周の約2倍!これが「一枚岩」というのだから更に驚きです。
綺麗な赤茶色 × 真っ青な空 × 草木の緑
これぞ、Australia!な風景を楽しめる場所。
1日目(PM):ウルルでサンセット
サンセットの鑑賞は、Uluru Sunset Viewing Area(ウルルサンセットビューエリア)から。
北西に位置する場所なので、逆光にならずに夕日に染まるウルルが最も美しく見えるポイントです。
刻々と空の色が変わるマジックアワー。
スパークリングワインを片手に、沈む夕日に照らされて色を変えてゆくウルルを眺めるひとときは極上です!
2日目(AM):ウルルでサンライズ
ツアー2日目は、サンライズを見るために日の出前に出発!
Yulara地区の複数の宿を巡回して、客をピックアップしながらウルルへと向かいます。
サンライズの鑑賞は、Uluru Sunrise Viewing Area(ウルルサンライズビューエリア)から。
サンセット時のビューポイントの反対側。南東に位置する場所なので、今度は朝日に染まるウルルが綺麗に見えるポイントです。
暗闇から少しずつ浮かび上がるウルルとともに始まる1日はこれまた贅沢!
写真だけではサンセットとサンライズの違いは分かりづらいですが、実際には陽の当たり具合によって異なる表情が見られるのでいつまでも眺めていられます。
オーストラリア屈指の観光スポットであるウルルは、2019年10月をもって登山禁止となりましたが、以前は登頂が可能でした。
しかしながら、先住民にとっては立ち入り禁止エリアを設けるほどに ”神聖な場所” であるがゆえ、ウルルに足を踏み入れることを快く思わない人は多くいたそう。
元々、自然や宗教をリスペクトする精神を持つ人が多いオーストラリア。
私は頂上からの風景にはあまり興味がなく登山はしなかったのですが、1年間の滞在でこうしたオーストラリア人の考え方に感化された部分もなきにしもあらず。
単一民族国家の日本では、基本的に皆が似たような価値観の中で生活をするため、異なる文化や宗教について考える機会はそう多くありません。異なるものをリスペクトする重要性は、多民族国家に来たからこそ知り得たことであったように思います。
360°ストリートビュー:ウルル
2日目(AM):カタ・ジュタ散策
サンライズ鑑賞後のその足で車を走らせて向かった先は、カタ・ジュタ(Kata Tjuta)
36の岩が集まってできた岩群で、ウォルパ渓谷(Walpa Gorge)と風の谷(Valley of the Winds)と呼ばれる2つの谷間にはトレッキングコースがあります。
風の谷と聞いてピンと来た方もいると思いますが、ここはジブリ映画「風の谷のナウシカ」のモデルになったといわれている場所です。
道途中のビューポイントKata-Tjuta Dunes Viewing Areaで車を降りて、まずは遠くからカタ・ジュタを一望。
ちなみに、カタ・ジュタとは先住民の言葉で ”多くの頭” を意味し、まさに正面に見えている岩の群のこと。
カタ・ジュタの中でも、最も高い岩の谷間にあるウォルパ渓谷をトレッキング。
この一帯は日中は気温が高く日差しも強烈ですが、”風の谷” の名の通り、心地良い風が通り抜けるので日陰は快適です。
風の谷のナウシカといえば。
渡豪してから知った事実ですが、実はジブリの世界観で溢れるオーストラリア。
・グランピアンズ国立公園(メルボルン)
→もののけ姫「The Princess Mononoke」
・グレート・オーシャン・ロード(メルボルン)
→紅の豚「Porco Rosso」
・風の谷(ウルル)
→風の谷のナウシカ「Nausicaa of the valley of the wind」
・パロネラ・パーク(ケアンズ)
→天空の城ラピュタ「Laputa:Castle in the Sky」
・バッセルトン桟橋(パース)
→千と千尋の神隠し「Spirited Away」
他にもメルボルンやタスマニア(メルボルンの南にある島)の街中には、ピンポイントでジブリの風景があったりと何かと縁があります。
ここまで来るとワーホリ民の間で話題に上がるのは、 ”宮崎駿も実はワーホリしてた説”
360°ストリートビュー:カタ・ジュタ
キングス・キャニオン
ウルル周辺で外せないもうひとつのスポットは、キングス・キャニオン(Kings Canyon)
映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影地はウルルと認識している方も多いと思いますが、実はこの場所で撮影されています。
ウルルからは約300km(車で3時間以上)離れており、(レンタカーでも行けなくはないですが)ツアー参加がメジャーなので、ウルル周辺のツアーと同じくVELTRAを利用しました。
「リムウォーク(ロング)」と「クリークウォーク(ショート)」の2つのコースがあるので、どちらかを選択してガイドとともに数時間のトレッキングを行います。
今回はリムウォークを選択して、約3〜4時間のトレッキング!
日陰があまりないのでかなり暑く、階段の上り下りもそこそこありますが、コースそのものはそこまで過酷なわけではありません。
ただ、ここは大自然の中なので、途中で何かあっても助け出すのは至難の技!
一度歩き始めたら責任を持って自力で戻る必要があるため、体力次第で2つのコースから選択可能にしているようです。
乾いた大地に咲いた一輪のワイルドフラワー。
植物があまり育たない大地では、こんな何気ない風景さえも特別に見えてしまうから不思議。
酷暑の中をひたすらトレッキングしてきた疲れが吹き飛ぶほど、崖の上からの見晴らしは抜群!
ウルル周辺ではもはや定番の光景ですが、緑・赤土・青い空のコントラストが絶妙です。
比較するものが周りにないので分かりづらいですが、実は高さ100m以上にも及ぶ断崖絶壁!
ウルルと同様に、この谷は数億年前に形成されたと推測されており、気が遠くなるほど遠い昔からこの地に根付いている風景です。
まさに自然の偉大さと壮大さを全身で感じられるスポット!是非、ウルルとセットで訪れることをおすすめします。
360°ストリートビュー:キングス・キャニオン
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