ジブリ映画「紅の豚」の世界観で溢れるビーチ
2019年6月。少し早めの夏休みを取得して、ザキントス島へ向かうために夏真っ盛りのギリシャへ!
多くの方は、ザキントス島?といった感じではないでしょうか?
日本では認知度が低いですが、イオニア海に浮かぶ小さなこの島には ”息を飲むような絶景” があります。
突然ですが、ジブリ映画「紅の豚」を見たことはありますか?
映画冒頭で主人公ポルコがビーチで寛ぐシーンがあるのですが、ザキントス島にはそれによく似たビーチが存在します。
その名は、シップレックビーチ(Shipwreck Beach)
絶景を期待して向かったものの、そこに待っていたのは期待を遥かに超える大絶景!
なんとも表現するのが難しい、美しい海の青!
そして、断崖絶壁に囲まれた浜辺に横たわる錆び付いた難破船。
Shipwreck = 難破船
これがシップレックビーチと呼ばれる理由で、ナヴァイオビーチ(Navagio Beach)が正式名称です。
ザキントス島には約4日滞在して結果的に満喫しましたが、日本では認知度が低いこともあり情報収集には少々苦労しました。(「地球の歩き方」にも、ザキントス島については5ページ程度)
これから絶景を求めて島へ向かう方のために、この「ギリシャで夏休み」の記事が少しでも情報源になればと思います。
ギリシャについて
首都:アテネ(Athens)
時差:-7時間
-6時間(サマータイム時)
面積:約13.2万㎢ < 日本(約37万㎢)
人口:約1,071万人 < 日本(約1.2億人)
言語:ギリシャ語
通貨:ユーロ(€)
お国柄を表す!ギリシャの国旗
ギリシャには「陸の旗(白地に水色の十字が入ったもの)」と「海の旗」の2つの国旗があり、現在使われているのは「海の旗」。
出典:世界の国旗
青が海(エーゲ海)を、白が空を、十字はキリス心を表している。
青と白の9本の線は「自由か、死か」のギリシャの9音節を表しているという説、独立戦争が9年続いたからという説、ギリシャ神話のゼウスの9人の娘を表すという3つの説がある。
ギリシャ(アテネ)のベストシーズンは?
Best!:5月〜6月、9月〜10月
Good:4月〜11月
今回の旅(2019年6月)= ベストシーズン!
<ざっくりと言えば...>
太陽が燦々!気温は高いですが、湿度が低くて空気がカラッとしているので過ごしやすい気候です。
<6月のアテネ>
平均最高気温:29℃
平均最低気温:20℃
降水量:約10mm
<6月の東京>
平均最高気温:26℃
平均最低気温:18℃
降水量:約165mm
【移動】羽田 → アテネ
羽田(Haneda)
↓ カタール航空(24時間/乗継含む)
ドーハ(Doha)
ドーハ・ハマド国際空港
空港コード:DOH
↓ カタール航空
アテネ(Athens)
エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港
空港コード:ATH
↓ 送迎サービス
Apartments Tina(宿泊先)
NOTE
・日本 ⇆ ギリシャの直行便はなし
・航空券は「Skyscanner」にて予約
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
アテネ到着は21時頃。
空港近くのアパートメントに1泊して、翌早朝に国内線でザキントス島へ向かいます。
【移動】アテネ → ザキントス島
アテネ(Athens)
Apartments Tina(宿泊先)
↓ 送迎サービス
エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港
空港コード:ATH
↓ オリンピック航空(1時間)
ザキントス(Zakynthos)
ザキントス国際空港
空港コード:ZTH
↓ タクシー(約10分/€ 13)
経路はMapを参照↓
ザキントスタウン
NOTE
・アテネ ⇄ ザキントスのフライトは毎日運行
・アテネ ⇄ ザキントスは以下の移動手段もあり
バスターミナル(アテネ)
↓ 長距離バス
キリニ(ギリシャ本土の海沿いの街)
↓ フェリー
ザキントス港
宿泊したアパートメントの空港送迎サービス(24時間)を利用して、夜明け前のアテネ国際空港へ。
フライトは約1時間なので、朝6時にはザキントス島に到着しました。
この島のリーズナブルな移動手段はバス(鉄道はない)ですが、こんな早朝には走っていないので、空港からはタクシーに乗ってザキントスタウンへ。
サマータイムの影響もあり、日の出が遅い夏場のギリシャ。到着時には綺麗なサンライズが見えました。
ザキントスタウン
ザキントス島の ”繁華街” であるザキントスタウンは、端から端まで徒歩約15分と非常にこじんまりとした海沿いの町。
メイン通りにはレストランやタベルナ(レストランよりもリーズナブルな店)、カフェが並び、その合間にはツアー会社やレンタカーショップが複数軒。
ザキントスタウンからは島の各方面へ向かうバスが運行しており、この島の数少ない移動手段のひとつ。
坂道を歩いて約10分の高台にあるバスターミナルから出発して、町を周回してから各方面へと向かいますが、本数が著しく少ないのでお世辞にも便利とは言えません。
「国外運転免許証」を用意できるのであれば、レンタカーの利用がベスト!
空港にはレンタカーショップがあるので、事前にオンライン予約をしておけば効率的な旅が可能です。
国外運転免許証とは?
→単純に日本の運転免許証の ”翻訳版” なので、免許センターで申請すれば簡単に取得可能。
ただし、「ジュネーブ条約締約国」でのみ有効なので、実際に運転する国が対象であるかを事前に確認要。(ちなみにギリシャは締約国)
シップレックビーチの楽しみ方
記事冒頭の写真からも見て取れる通り、断崖絶壁に囲まれたシップレックビーチ(Shipwreck Beach)には歩いて向かうことはできません。
その代わり、「ボートでビーチに上陸する」「展望台からビーチを眺める」と普通では味わえない楽しみ方ができるのが醍醐味!
①ボートでビーチに上陸する
ザキントスタウンからツアーに参加しましょう。町のメイン通りにはツアー会社が複数あり、簡単に申し込みできます。
上陸ツアーは種類がいくつもありますが、約4時間(約 € 25)のショートトリップが人気!
ザキントスタウン港 出発
↓
シップレックビーチ 上陸(しばらく滞在)
↓
ザキントスタウン港 到着
非常にシンプルな行程で、ツアーと言うよりもはや ”ビーチへの送迎” です。大型のボートに数十人が参加するため大所帯感は否めません。
また、シーズン中は毎日参加を受け付けているツアーですが、天候に左右されやすいのが難点。
ビーチの構造上、快晴であっても風が強い日には高波で近付けず、ツアーは中止となるのです。
私はこのツアーではなく、ビーチへの上陸を含む「島内を廻るツアー(最大6名)」に参加したのですが、当日は快晴であったものの高波でビーチへの上陸は叶わず。
夏のギリシャは太陽燦々で雨の心配はいりませんが、その代わりに風の心配が必要です。まぁこればかりは運次第ですが。
また、ツアーに参加する以外の方法として、島北部のアギオス・ニコラス港からシップレックビーチを往復するボートに直接乗船することも可能。
ただし、この場合は港まで自力で移動しなければなりません。
ザキントスタウンのターミナルから港付近まではバスが運行しているものの、シーズン中でさえ週に数本のみ。レンタカーがあれば話は別ですが、基本的にはツアー参加が無難です。
②展望台からビーチを眺める
記事冒頭の写真が、まさに展望台からの眺め!
断崖絶壁の展望台は陸続きのためボートに乗る必要はありませんが、ザキントスタウンから30km以上離れており、この区間のバスの運行はありません。
展望台へ向かう主な移動手段は、
・ ツアー (手頃価格、滞在時間が短い)
・ レンタカー (ベスト!ただし国際免許が必要)
・ タクシー (高額、滞在時間は交渉次第)
今回は免許を持参しておらず、レンタカーは選択外。また、ツアー参加も考えましたが滞在時間が短いのが難点。
この島に来た目的はそもそもシップレックビーチなので、心ゆくまで楽しみたい!ということで、思い切ってタクシーをチャーターしました。
ザキントスタウン 出発(16:00)
↓
シップレックビーチ展望台 到着(17:00)
↓
滞在時間 約1時間30分
※ドライバーには待機してもらう
↓
シップレックビーチ展望台 出発(18:30)
↓
ザキントスタウン 到着(19:30)
NOTE
・チャーター料:€ 150
夏のギリシャは(サマータイムの影響もあり)サンセットが21時頃なので、この時間でもまだまだ景色を楽しめます。
ただしビーチの構造上、日が傾き始めると崖の影がビーチに映り込んでしまうため、中にはこれを気にする方もいるようですが、個人的には日が傾いた眺めさえも絶景と感じました。
また、チャーター料(3時間で€150)は決して安くはないですが、結果的には大満足!
そのポイントとしては、
①ツアー客で混雑する10時〜15時頃を避けて16時頃に出発したので、人が少なく景色をゆっくり堪能できた
②展望台での滞在は約1時間とお願いしたものの、ドライバーの都合で長めに滞在できた(これはただのラッキー!)
タクシーのチャーターには満足したものの、フレキシブルに行動可能なレンタカーがやはりベスト!
展望台から眺めるサンセットももれなく美しいはずですが、そのためには21時頃まで待たなければならず、時間を気にせずに楽しめるレンタカーが必須となります。
ただし、展望台への道のりは見通しの悪いヘアピンカーブの山道の上、地元民はかなりのハイスピードで運転しがちなので、レンタカー運転時には十分な注意が必要です。
ただの青じゃない!?極上の海の色!
記事冒頭の写真は展望台の入口付近で撮影したもので、実はその先に更なる絶景ビューポイントが存在します。
道らしきものは何となくありますが、岩が剥き出しの舗装されていない崖の上を進むので歩きやすい靴がおすすめ。
ちなみに、崖の淵に柵はなく断崖絶壁ギリギリからビーチを覗き込めますが、バランスを崩せば一巻の終わり!高所恐怖症ではなくても、淵に立つと何とも言えない恐怖を感じます。
そんな、絶景ビューポイントからの風景がこちら!
反対側に見える断崖絶壁も自然に形成されたものですが、そのシルエットは ”鮭の切り身” に見えるとか、見えないとか。
17時を過ぎ、日が傾き始めて崖の影がビーチに映り込んでも見ての通りの絶景!
また、ビーチに上陸するツアーが終了する時間でもあり、”誰もいないシップレックビーチ” を撮影できるのもこの時間帯の良いところ。
崖の淵で風になびくギリシャ国旗の下には、ベンチの形をしたモニュメントがあります。
これは、数年前に崖から転落した男性へ向けたもの。
近くにいたガイドらしき人の話が聞こえたのですが、その日はかなりの強風で、飛ばされそうになった帽子を掴もうとした瞬間にバランスを崩して転落したそうです。
崖っぷちに立つ恐怖と隣り合わせに、目の前に広がるのは美しい海。
日により、時間により、天気により変わるその色は、青だけど青じゃない、色んなブルーが混ざり合った目の覚めるような鮮やかな色合いです。
多くの国を旅してきましたが、まだまだ世界には美しい景色があることを実感させられました。
360°ストリートビュー:シップレックビーチ
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【ザキントス島】青い空と海が映える!イオニア海に浮かぶ小さな島の観光スポット_#31
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