

まず初めに!今回の旅(日本 → カンボジア)について
【アンコール・ワット】朝焼けに浮かぶシルエットが神秘的!カンボジア国旗にも描かれる ”民族の誇り”_58
【世界遺産】アンコール遺跡群

名称:アンコール
登録年:1992年
種別:文化遺産
アンコール遺跡群は、クメール王朝時代に建設された遺跡の総称。(今回訪れたのは、以下の主要な遺跡)
① アンコール・ワット
② アンコール・トム
③ タ・プローム
④ ベンメリア
クメール王朝とは?
→9世紀〜15世紀にかけて長期に渡り東南アジア(タイ 🇹🇭・ラオス 🇱🇦・ベトナム 🇻🇳 の一部)を支配し、カンボジアの元になった王朝。
また、世界三大仏教遺跡のひとつでもあります。
・ボロブドゥール寺院遺跡群(インドネシア 🇮🇩 )
・バガン遺跡群(ミャンマー 🇲🇲 )
・アンコール遺跡群(カンボジア 🇰🇭 )
施設情報
時間:↑クリック>Temples
料金:↑クリック>Ticket Prices
要注意!チケット購入について
アンコール遺跡群を訪れる際に注意したいのは、入場チケットの購入について。
遺跡入口にチケット売り場はなく、シェムリアップ中心部から少し離れた場所にあるチケット販売所で購入します。(現在は、公式HPでオンライン購入も可能)
ここで購入するアンコール・パス(Angkor pass)と呼ばれるチケットは、アンコール・ワットはもちろん、アンコール遺跡群で入場可能なもの。
販売所と公式HP(オンライン購入)以外では販売されていないので、これ以外のルートで購入するものは無効なチケットです。また、入場ゲートがなくて簡単に入れてしまう遺跡もありますが、チケットを所持していないことが発覚すると罰金を取られます。

アンコール・トム
クメール王朝時代に築かれた巨大都市。
クメール語で「アンコール=都市」「トム=大きい」を意味し、広大な敷地に広がるジャングルには遺跡が点在しています。
3㎢の堀にぐるりと囲まれ、入口は5つの城門のみ。アンコール・ワットに最も近い南大門が観光客にとってのメインゲートになります。
また、名作家である三島由紀夫の最後の作品「癩王のテラス」の舞台としても有名な場所。
癩王(らいおう)のテラスとは?
→クメール王朝 ”最盛期” の国王「ジャヤーヴァルマン7世」が、病に苦しみながらもバイヨン寺院を建設していく様子を描いた物語。
ジャヤーヴァルマン7世は、歴代の国王が信仰してきたヒンドゥー教ではなく仏教を信仰し、ヒンドゥー教寺院として建設されたアンコール・ワットを仏教寺院に改修したことでも知られています。
南大門

アンコール・トムにある5つの門の中で最も保存状態が良いとされる南大門は、アンコール・ワットの正門から北へ直進すると辿り着きます。
門の手前には外堀に架けられた橋があり、その両脇には人物をかたどった像が一列に並べられ、 ”乳海攪拌” においてヴァースキと呼ばれる大蛇を引き合っている場面を表現しています。
乳海攪拌(にゅうかいかくはん)とは?
→インドの二大叙事詩に登場する天地創造。(神々と魔族が大蛇「ヴァースキ」を引き合って海を混ぜ、不老不死の薬「アムリタ」を得る物語)
バイヨン寺院


MEMO
いつ:12世紀末
時代:クメール王朝
誰が:国王 ジャヤーヴァルマン7世(Jayavarman Ⅶ)
バイヨンは、クメール王朝を一時占領していたチャンパ王国(現在のベトナム南部)との戦いで破壊されたアンコール・トムを再建する際に、敷地の中心に新設された寺院。
その最大の特徴といえば、寺院内の塔に複数彫刻された ”クメールの微笑み” と呼ばれる四面像。
アンコール・トムは当時の宇宙観を表現しており、バイヨン寺院は ”神々が住む世界の中心にそびえる聖なる山” とされる須弥山(メール山)を、外壁はヒマラヤ山脈を、外堀は大海原をイメージしています。
上部テラス(クメールの微笑み)

バイヨン寺院の最大の見どころである ”クメールの微笑み” で溢れる上部テラス。
クメールの微笑みとは塔の四方に彫刻される四面像のことで、寺院内には52の塔があり、その内の173面が現存しています。
その顔は、ジャヤーヴァルマン7世をモデルにしたなど諸説ありますが、最も有力とされるのは、世の中のありとあらゆる人を救うとされる観音菩薩をイメージしたというもの。
四面像はひとつひとつ顔が異なりますが、共通しているのはどれも穏やかな表情を浮かべていること。また、四方八方を眺めているその様子は、まるでカンボジアを静かに見守っているようにも見えるのです。

回廊(ギャラリー)

アンコール・ワットに比べると保存状態は悪いものの、回廊にはレリーフ(彫刻)が施されています。
南大門前の橋で見られた乳海攪拌の場面などの他に、バイヨン寺院はチャンパ王国との戦いに勝利した記念に建てられたことから、戦いに関する場面が数多く描かれています。
中にはシェムリアップの南に位置する ”東南アジア最大の湖” トンレサップ湖で行われた水上戦を描いたものも見られます。


デヴァター(女神)
アンコール遺跡群の見どころのひとつであるデヴァター(Devata)のレリーフ。
デヴァターとはヒンドゥー教で ”女神” を意味し、レリーフの多くはカンボジアの伝統舞踊である ”天女の舞” アプサラダンスを踊る姿を描いています。
一説によると、バイヨン寺院のデヴァターはジャヤーヴァルマン7世の王妃がモデルであると考えられています。

360°ストリートビュー:アンコール・トム
南大門
バイヨン寺院
タ・プローム


MEMO
いつ:12世紀末
時代:クメール王朝
誰が:国王 ジャヤーヴァルマン7世(Jayavarman Ⅶ)
アンコール・トムの東に位置し、バイヨン寺院と同じくジャヤーヴァルマン7世によって建設された仏教寺院ですが、後にヒンドゥー教寺院へと改修されました。
大きなガジュマルの木に飲み込まれた光景が印象的で、建物を這うように根付いた木々や苔は、人の手が加わることなく長い間忘れ去られていた歴史を物語っています。
また、アンジェリーナ・ジョリー主演の映画「トゥーム・レイダー」の撮影地としても知られる場所。


ヒンドゥー教で ”女神” を意味し、アンコール遺跡群の見どころのひとつであるデヴァター(Devata)のレリーフ。
アンコール・ワットやバイヨン寺院とは異なり、ここで見られるのは ”ガジュマルに飲み込まれたデヴァター” で、根っこの隙間から優雅に微笑む姿を拝見できるレアスポット。
360°ストリートビュー:タ・プローム
ベンメリア

シェムリアップから東に約40kmの場所にあり、アンコール・ワットとの共通点が多いことから ”東のアンコール・ワット” と呼ばれるベンメリア。
建設時期は明確ではないものの、一説によると、アンコール・ワットの試作として建設されたのではないかと考えられているそう。
タ・プロームと同じく、ガジュマルの木に飲み込まれて自然と一体化した遺跡ですが、比にならないほどの侵食の激しさ。その佇まいはジブリ映画「天空の城ラピュタ」の世界観を彷彿とさせ、滅びの呪文 ”バルス” を受けたかのような崩壊具合。
Prince D' Angkor(宿泊先)
↓ チャーターカー
ベンメリア(Beng Mealea)

カンボジアでは1990年代まで内戦が行われており、ベンメリアが観光客に公開されるようになったのも2000年代になってから。周辺にはいまだに地雷が埋まっている場所もあり、大きな修復は行われることなくありのままの姿で残されています。
廃墟と化した瓦礫の山。過去の繁栄と衰退を映し出すその姿も、木漏れ日が差し込むと少しだけ神秘的に見えてしまうスポットです。

360°ストリートビュー:ベンメリア
伝統舞踊 ”天女の舞” アプサラダンス
アプサラダンスとは、煌びやかな衣装をまとった女性たちが妖艶に舞う宮廷舞踊。
インド神話に登場し、地上では水鳥に扮して水辺に住むとされる天女「アプサラス」が語源になっていることから、 ”天女の舞” と呼ばれます。
アンコール遺跡群には、至るところにデヴァターと呼ばれる女神のレリーフ(彫刻)が見られますが、その多くはアプサラダンスを踊る姿を描いています。
そんな伝統舞踊を楽しむのにおすすめなのは、シェムリアップの中心部にあるレストラン「クーレン(Koulen)」のディナーショー。

動画で見る アプサラダンス

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