
まず初めに!今回の旅について
【ルート紹介】ウザいのになぜか心惹かれる国!1ヶ月半でインドを女子ひとり旅_#88
前回のストーリーを読む!
【デリー】旅の始まりはインドの首都!決して期待を裏切らないカオスな街_#89
【移動】デリー → アムリトサル
デリー(Delhi)
Natraj Yes Please New Delhi(宿泊先)
↓ トゥクトゥク(数分/R100)
7:20発
ニューデリー駅(NDLS)
↓ 列車(6時間) Map参照↓
・運賃:Rs2,000(ECクラス)
アムリトサル(Amritsar)
13:30着
アムリトサル・ジャンクション駅(ASR)
↓ トゥクトゥク(約10分/R300)
Malhotra Guest House(宿泊先)
NOTE
・列車は「旅行代理店」にて予約
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
パンジャーブ州(Punjab)に位置するアムリトサルは、パキスタンとの国境に近く ”シク教の聖地” として知られる町。
シク教とは、教祖「グル・ナーナク」によって15世紀にインドで創始された宗教。インドでは人口の約80%がヒンドゥー教で、シク教は2%にも満たないのですが、パンジャーブ州においては人口の半数以上がシク教徒とされています。
「すべての人は平等」と捉えるのが基本的な教えであるシク教では、ヒンドゥー教に見られるカースト(社会階級)や男女の格差は存在しません。
きっちりと頭に巻いたターバンと長いあご髭がシク教の男性の特徴。他宗教との違いを明確にするためのシンボルであり、髪や髭を切ることを許されていないのです。そして、手首には鉄のブレスレットを付けています。
そんなアムリトサルの観光に関しては基本徒歩。国境付近に出向く際にはバスなどを利用、鉄道駅〜町中心部の移動はUberでタクシーやトゥクトゥクを利用するのがベストです。
アムリトサルの気候は?
<今回の旅(2025年2月)時点では...>
朝晩は肌寒く日中も涼しいのでジャケットが必要ですが、寒すぎず観光には良い時期。
<2月のアムリトサル>
平均最高気温:21℃
平均最低気温:7℃
降水量:約30mm
<2月の東京>
平均最高気温:10℃
平均最低気温:4℃
降水量:約65mm
✔︎ ニューデリー駅のチケットチェックに要注意
初めての鉄道乗車なので、余裕を持って出発の30分前にニューデリー駅に到着。駅の入口付近でチケットをチェックするというスタッフに遭遇し、PDF保存しておいたチケットを見せたところ、こんなことを言われました。
Generalチケットのままじゃ乗れないから、すぐそこのオフィスで発券してきて。
General(一般)チケットがダメな意味がわからず戸惑ったものの、駅に入るのを止める様子はないので、とりあえずスルーして駅構内へ。
すると、セキュリティチェック付近でまたもやチケットをチェックするという別のスタッフに遭遇し、PDFを見せたところ。
Generalチケットじゃ乗れないよ。
すぐ近くにオフィスがあるから、そこで発券してきて。
一体、何なのか。ただ、やっぱり駅構内へ進むのを止める様子はないので、結局そのまま列車に乗りました。車内では車掌によるチェックもありましたが、Generalでトラブルになることもなく、一路アムリトサルへ。
彼らは一体何だったのか?その理由は、アムリトサルからデリーに戻り、再び旅行代理店を訪れた際に知ることになりました。
旅行代理店のシャルマさん曰く、恐らくそのオフィスとは彼らが働く店で、持っているチケットを一度キャンセルして、その店を経由して新たに購入させるためらしい。そもそも駅員でもないので、チェックも勝手に行なっているとのこと。
✔︎ 長期旅行の予定はフレキシブルに
長期旅行をする際は、ひとつ手前の街に到着した後に、次の街へ向かう交通機関や宿の手配をするのがベター。
早めに押さえておきたい気持ちは分かりますが、トラブルで一度移動が遅れてしまえば、その後の予定はすべて狂ってしまいます。
その際に最小限の軌道修正で済むように、 ”予定はあくまで予定” としてざっくりと立てておき、手配は直前にする方が賢明。
ただし、インドの鉄道に関しては注意が必要で、路線によっては1〜2週間前にチケットが完売してしまうこともしばしばあり、最も頭を悩ませる部分。
効率的な旅を求めるならば、チケットの残数をこまめにチェックし、(キャンセル料は発生しますが)状況次第ではキャンセルすることも視野に入れて、早めにチケットを購入しておく必要があります。
✔︎ ぼったくりにあわないために最低限したいこと
北インドなんかは ”ぼったくりの聖地” と言っても過言ではなく、外国人と見るや高額を請求してくることは日常茶飯事。
メトロや鉄道、バスなどの交通機関は別ですが、タクシーやトゥクトゥクなどの料金設定はドライバー次第なので、外国人に提示される料金はインド人利用客と比べて大きく異なります。
また、メーターが設置されていてもほぼ使用しておらず、目的地到着後に高額請求をされることもあるので、必ず乗車前に料金確認を行うことが重要です。
How much to 〜?(〜までいくらですか?)
高額と思うならば、値引き交渉も行いましょう。
そのためには、事前にある程度の相場をリサーチしておくことは重要です。ぼったくられていることにも気付けるし、逆に何も知らずにあまりにも低価格を提示しては話にならず、相手にもしてもらえません。
そして、心構えとしては「1円たりともぼったくられないように!」と躍起になるよりも、「最終的に自分が納得する価格であればOK!」とする方が旅は楽しめるかもしれません。
相手にはその分チップが入ることになるので、親切にして貰えることもあります。まぁ、こればかりは人それぞれなので、一概には言えませんが。
いずれにせよ、外国人がインド人と同価格まで値引くことは正直困難。過剰な値引き交渉は時間の無駄になり得るので、良いところで折り合いをつけて目的地へ向かいましょう。
もちろん、配車アプリ(UberやOlaなど)を利用できる町では迷わず利用することをおすすめします。
黄金寺院

白大理石の回廊に囲まれた ”不死の池” アムリタ・サラス(Amrita saras)の中央に浮かぶのは、黄金色に輝く寺院。日本にも黄金寺院(金閣寺)はありますが、アムリトサルの寺院はそのすべてが金ピカ。
シク教の総本山であり、現地の言葉(パンジャーブ語)ではハリマンディル・サーヒブ(Harmandir Sahib)と呼ばれます。
24時間365日開放されており、深夜にも訪問が可能な珍しい寺院。信仰に関わらず誰もが参拝できますが、敷地に入る際には預かり所に靴を預け(無料)、足を水で清め、髪は布で覆う(布の無料貸出あり)のがマナーです。


アムリタ・サラスの中央に浮かぶ黄金寺院内には、聖典グル・グラント・サーヒブが置かれており、これはシク教における御神体(ごしんたい)のようなもの。
シク教徒でなくても橋を渡って聖典を一目見ることは可能ですが、熱心な信者による長蛇の列が常にできているので、寺院に入るまでには相当の時間がかかります。

夜間はライトアップされて、さらに光り輝く黄金寺院。
特に日沈後に訪れるマジックアワーは息を呑む美しさ。空の群青と夕日の微かなオレンジ、そして黄金のコントラストが絶妙で、時が経つのを忘れていつまでも眺めていたい光景ですが、見られるのはごくわずかな時間。そんな儚さも美しい限りです。

寺院の敷地内にあるランガール(Langar)は、1日10万食が無料で提供される有名な食堂。
「すべての人は平等」と捉えるシク教らしく、信仰に関わらず誰もが食事の提供を受けることができ、皆一律に床に座って食事をします。
そのため観光客にも提供されますが、食事に困っているわけでもなく、興味本位で1食を消費するのもどこか引け目を感じたので見学のみ。
食堂の運営はボランティアで成り立っているため、多くの人々が食事の準備、皿洗いなどを手伝う光景も見られます。ちなみに、黄金寺院に限った特別な食堂というわけではなく、世界中のシク教寺院や集会などで行われているそうです。

Google Street View 黄金寺院
ワガ国境 現地バスツアーに参加
インドとパキスタンの間で唯一、陸路で越えることができる国境。
ワガ(Wahga)はパキスタン側の町の名前であり、インド側はアターリー(Attari)ですが、なぜかアムリトサルの人も「ワガボーダー」と呼んでいます。
国境では毎日の夕刻、インドとパキスタンの双方の軍が同時に国旗を降ろすフラッグ・セレモニーなるものが行われており、それは、国境ギリギリにまで設けた観客席に大勢のギャラリーを集め、大歓声の中で開催されるエンターテインメントと化したセレモニー。

ワガ国境はアムリトサルから約30km離れており、何らかの移動手段が必要になるため、観光バスツアー(Hop on Hop off Bus Tour)を利用しました。バスツアーといっても国境付近を案内するガイドがいるわけではなくシンプルに送迎のみなので、実質は往復のバス代です。
ツアーデスクはランジート・シング(Ranjit Singh)像の西側にあり、当日11時頃に訪れて座席を予約。空席があれば直前でも参加できますが、スタッフ曰く、ルーフトップの2階席に座りたいなら午前中に予約した方が良いとのこと。ただ、バスは結構なスピードで走り、強風に晒されて景色を楽しむどころでもないので、1階席の方がおすすめです。
ちなみに、アムリトサルの繁華街では「ワガボーダー!ワガボーダー!」と連呼する乗合バスの客引きが多くいます。乗合バスとはおそらく10人乗りくらいのバンで、チラッと金額を聞いたところバスツアーよりも低価格。
交通費を節約したい場合には乗合バスも選択肢としてありですが、遠くからでも見つけやすい派手なバスで、老若男女含む大人数での移動の方が女子ひとり旅には向いているかと思います。
14:00
ツアーデスク集合
↓ バス(約1時間30分) Map参照↓
15:30頃
ワガ国境(駐車場)到着
セキュリティチェック
↓ 徒歩(約5分)
16:00頃
会場到着(イベント鑑賞)
↓
17:00〜17:30頃
フラッグ・セレモニー鑑賞
↓ 徒歩(約5分)
18:00
ワガ国境(駐車場)出発
↓ バス(約1時間30分)
19:30頃
ツアーデスク解散
NOTE
・ツアー料金:Rs350
・セキュリティチェック時にはパスポートが必要

セレモニー会場から少し離れた駐車場でバスを降り、セキュリティチェックを受けてから会場に入ります。
セキュリティチェックには外国人専用と一般が設けられており、パスポートを見せて外国人専用の列に進めば、インド人で混雑する通常の列を避けてスムーズに入場できます。
インドには世界中から観光客が訪れることをパキスタンに見せつける狙いがあり、外国人は早々にセキュリティを通過して国境に最も近い座席へ案内してもらえるのです。ちなみに入場料はありません。
結果的にセレモニー開始の1時間以上前に会場入りしてしまいましたが、開始前から盛り上げイベントが行われており、 ”インド人女性たちのボリウッドダンス” や ”陽気なインド兵のコール・アンド・レスポンス” が見られるので、長い待ち時間も飽きずに楽しめます。
ただ、基本的にヒンドゥー語で行われるので何を言っているのかはさっぱり。
フラッグ・セレモニー
元を辿ればインドとパキスタンはひとつの国で、イギリスからの独立時(1947年)に分離独立した際、国境が引かれました。
その理由は宗教問題によるもので、実際に現在のインドではヒンドゥー教が、パキスタンではイスラム教が大多数を占めています。カシミール地方(Kashmir)の領土を巡っては独立から80年近く経つ今もなお対立が続いており、相容れない関係なのです。
そんな両国間で1959年に開始されて以来、毎日欠かさずに行われているというフラッグ・セレモニー。

最初はまばらだった観客席も気づけば満員御礼に近い状態。毎日開催されているのに、一体どこからこれだけの人が現れるのか、14億人の国とはいえ不思議な限り。
待ちに待ったフラッグ・セレモニー、いざスタート。

相手を威嚇するパフォーマンス。
パキスタン側はよく見えませんが、両国で同じパフォーマンスを繰り広げているようで、反対側にいるパキスタン軍と互いに睨み合います。

足を高く上げるパフォーマンス。
セレモニーを象徴するものでもあり、どちらが高く上がるかというコンペティション(競争)的な要素もあるようです。

クライマックスは、国旗の降納。
その前のパフォーマンスは大いに盛り上がりますが、国旗の降納は静粛に。両国ともに同じ速度で静かに旗が下げられる様子を観客も静かに見守ります。
ちなみに、現時点でインド側の観客席数は25,000席とされており、パキスタン側に比べて圧倒的に規模が大きく、盛り上がりも見て取れます。
ただ、写真の奥に写るパキスタン側を見ると分かる通り、負けじと上層部の座席を増設中。まだ先にはなりますが、建設が完了した暁にはインド側と同等規模になるそうです。

国旗を降納したら、国境の門を閉めて。

完了!今日も無事、セレモニーが終わりました。

そういえば後日、デリーに戻る列車で隣席のインド人のおじさんと話す機会があり、フラッグ・セレモニー前のコール・アンド・レスポンス動画を見せたところ、何と言っているのかを教えてくれました。
भारत अमर रहे=Long live India(インド万歳!)
वतन=Motherland(母なる国!)
みたいなことを言っているそうで、愛国心に溢れていたコール・アンド・レスポンス。
相容れない関係とはいえども、元はひとつの国である両国はいわば兄弟のようなもの。人々を分裂させてしまう宗教は時に厄介なものだと考えさせられた今日この頃。
インドのパン「アムリトサル・クルチャ」
日本人からしてみれば、カレーと一緒に食べるパンはナン一択のイメージですが、インドではナンはそれほど一般的なものではありません。
また、インドでパンといえば平たい形をしたフラットブレッドで、ロティ(Roti)と呼び、カレーのおともになるロティには様々な種類が存在しています。
鉄板で焼くロティ
→アタ(全粒粉)+発酵なし
チャパティ(Chapati)
パラーター(Paratha)
→ギー(バターオイル)を練り込むチャパティ
生地に具材を挟むこともある
タンドール(窯)で焼くロティ
→マイダ(小麦粉)+発酵あり
ナン(Naan)
クルチャ(Kulcha)
→作り方はナンとほぼ同じ
生地に具材を挟むことが多い
フライパンなどの鉄板で手軽に焼けるチャパティが一般的にインドで食べられているロティで、生地を発酵させないためナンに比べるとボソボソとした食感。タンドールを持つ一般家庭は少ないため、ナンはレストランで食べる贅沢品のようなものだそう。
ナンに似つつ、生地にジャガイモやカリフラワーなどの具材を挟み込んで焼いたクルチャは、パンジャーブ州やパキスタン北部などで食べられているロティ。
特にアムリトサル・クルチャと呼ばれるアムリトサル名物は、ヒヨコ豆を使用したスパイスカレーであるチャナマサラと一緒に食べるのが一般的です。

アムリトサルのパンジャーブ料理店(Kesar Da Dhaba)で食べたクルチャ。最初は美味しく食べられるのですが、クルチャにもカレーにギー(バターオイル)を多用しており、日本人には重い!というのが正直な感想です。
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