【ホイアン】ベトナム人にも人気の観光スポット!カラフルなランタンが夜空を彩る世界遺産の町_#76

 

2023年、海外旅行再始動!

長く続いたコロナも終息に向かいつつあり、希望の光が差し込む2023年。

パンデミック前に比べるとまだまだですが、出入国時の制限も比較的緩和されて海外旅行も現実的になったので、実に3年ぶりの海外へ!

今回の目的地は、ベトナム中部の町ホイアン。(+ダナンにも滞在します)

ホイアンといえば、言わずと知れた ”ランタン” の町。その灯りが溶け込む歴史あるノスタルジックな町を歩けば、まるでタイムスリップしたような気分になります。

赤・黄・緑・青 etc..
真っ暗な夜空を彩るカラフルなランタンはまさにフォトジェニック!どんな瞬間を切り取っても、ドラマチックな風景が映し出されます。

心が躍るカラフルなこの町から、パンデミックで止まった時を進めましょう!

ベトナムについて

首都:ハノイ(Hanoi)

時差:-2時間/サマータイムなし

面積:約33.1万㎢ < 日本(約37万㎢)
人口:約9,640万人 < 日本(約1.2億人)

言語:ベトナム語

通貨:ドン(₫)

為替レートをチェック

お国柄を表す!ベトナムの国旗

「金星紅旗(きんせいこうき)」と呼ばれている。

赤は社会主義国に共通の色で、革命に流した戦士の血を、黄色の星は労働者、農民、知識人、青年の団結を表している。

出典:世界の国旗

ホイアンのベストシーズンは?

ベストシーズン:2月〜4月 
オンシーズン :1月〜8月 

気候の詳細をチェック

今回の旅(2023年1月)= オンシーズン!

<ざっくりと言えば...>
雨や曇りの日は肌寒いですが、太陽が出れば気温は上がりTシャツ1枚でOK!
1月下旬にもなると雨が降り続く日も少なくなり、屋外を観光するのにも比較的過ごしやすい気候です。

<1月のホイアン>
  平均最高気温:23℃
  平均最低気温:17℃
  降水量:約150mm

<1月の東京>
  平均最高気温:10℃
  平均最低気温:1℃
  降水量:約50mm

【移動】成田 → ダナン

成田(Narita)

  ↓  バンブーエアウェイズ(13時間/乗継含む)

ハノイ(Hanoi) ※乗継地
 ノイバイ国際空港
 空港コード:HAN

  ↓ 

ダナン(Da Nang)
 ダナン国際空港
 空港コード:DAD

  ↓  Grab(約10分/84.000 ₫)

 Fivitel Boutique Da Nang(宿泊先)


NOTE
・日本 ⇆ ダナンは直行便あり(ANA・ベトナム航空で運行中)
・航空券は「Skyscanner」にて予約
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
・Grabとは配車アプリ(東南アジア版のUber)

ダナン到着は22時頃。

空港近くのホテルに1泊して、翌日にホイアンへ向かいます。

東南アジアで大活躍!配車アプリ「Grab」

Grabとは ”東南アジア版のUber”

ピックアップ場所と目的地を指定して、料金を確認した上で配車を行うアプリ
です。

乗車料金は、ドライバーに直接現金で支払うことはもちろん、クレジットカードを登録すればアプリ経由で引き落とせるので支払いも楽!

また、乗車後にはアプリで評価を行う仕組みなので、ドライバーも親切丁寧に対応してくれることが多い印象です。

タクシーは海外旅行時の移動手段として主流ですが、ぼったくりなどの被害を不安に感じていた人も多いはず。そんな悩みは、Grabの利用で解決です!

Grab: Taxi & Food Delivery

Grab: Taxi & Food Delivery

Grab.com無料posted withアプリーチ

ちなみにアプリ利用時にはネット接続が必要ですが、ホテルはもちろん、今時はレストラン・カフェなどでも大抵は無料WiFiに接続できます。

ベトナムでは、パスワードはおもに「壁に掲示」もしくは「レシートに記載」されていましたが、そのどちらでもない場合はスタッフに聞くと教えてくれるので聞いてみましょう。

WiFi事情に関しては、東南アジア諸国と比べても日本はとてつもなく遅れた国。本当に ”どこでも使える” のが世界ではもはや常識なのです。

【移動】ダナン → ホイアン

ダナン(Da Nang
 Fivitel Boutique Da Nang(宿泊先)

  ↓  タクシー(約50分/400.000 ₫)

ホイアン(Hoi An)
 Cozy Savvy Boutique Hotel Hoi An(宿泊先)


NOTE
・Grabより安かったので、ホテルが手配したタクシーで移動

ホイアン

ベトナム中部の都市ダナンから車で1時間弱の距離にあるホイアンは、世界遺産に登録される古い港町。

16〜17世紀から商港として栄え、かつては ”東南アジアの重要な商業の中心地” として認識されていました。また、中国・日本の多くの貿易商人がこの地に移り住んだことから、その歴史を至るところに感じられる町です。

そんなホイアンを訪れる人々の心を奪うのは、カラフルなランタン!夜になるとそのひとつひとつに明かりが灯り、夜空を彩る光景は幻想的。

ホイアンの中心を流れるトゥボン川では、水上から世界遺産の町並みを楽しめる伝統的なボート乗船が人気!

その途中で「灯籠流し」を体験できるので、夜のトゥボン川の水面には願いを込めたいくつもの灯籠の灯りが揺れています。

【世界遺産】ホイアン旧市街

世界遺産(World Heritage)

正式名称:古都ホイアン
登録年 :1999年
遺産種別:文化遺産

家の軒先にはランタンだけでなく色鮮やかな花が飾られ、彩り豊かで日中の街歩きも楽しいホイアン旧市街。

端から端まで徒歩圏内の旧市街エリアには、レストランやカフェ、ランタンを扱った土産物店などが右に左にと多く軒を連ねます。

ゆっくりと散歩するだけでも十分に楽しめる町ですが、”旧市街の観光チケット” を購入すれば観光客に開放された歴史ある建物を訪ねることができて、よりディープに街歩きを楽しめます。

チケット売り場(ホイアン観光案内事務所)は旧市街に点在しており、チケット(120,000 ₫ / 人)はそこで購入可能。

5枚綴りになっており、以下の20を超えるスポットから「5ヶ所」を選んで入場することができる仕組みです。

⓪来遠橋(日本橋)

ホイアンのシンボルである来遠橋(らいえんばし)は、17世紀に日本人の貿易商人によって建設された木造の橋。

そのことから、別名 ”日本橋” とも呼ばれます。

日本が関わっているというその証拠に、写真に映る白いランタンには ”ファイフォ” とカタカナで書かれており、これはホイアンの当時の名称。

この橋は通り抜けは自由ですが、橋の上の(航海の安全を祈願する)小さなお寺を参拝するにはチケットが必要です。

町の中心部かつホイアンのシンボルなので、人通りの絶えない人気スポット!夜にはライトアップされてさらに多くの人が訪れるため、ゆっくり写真を撮りたいのであれば午前中の早い時間がおすすめ。

①フーンフンの家

漢字で書くと「馮興家」

約200年前に中国から来た貿易商人が建てた木造家屋で、ダークブラウンの木材に深紅のランタンが映える家。室内に足を踏み入れると、気分はまるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。

実は驚くべきことにこのお宅には現在も子孫の方が生活されており、博物館ではなく実質 ”お宅訪問” なのです。

人々でごった返す「来遠橋」のすぐ隣にあるのでただでさえ騒がしいエリアですが、それに加えて全世界から知らない人がこぞって訪れることを想像するだけで、個人的には軽く目眩がする始末。

歴史的価値ある家とはいえ、自宅公開する家主に脱帽です。

②タンキーの家

漢字で書くと「進記家」

これまた約200年前に、中国から来た貿易商人が建てた木造家屋。

室内の家具や柱には、「螺鈿(らでん)」と呼ばれる貝殻を木地や漆面に施した美しい装飾が見られ、ホイアンで最初に文化遺産に登録された家としても知られます。

馮興家(フーンフンの家)と同じくダークブラウンの木材に、黄色に塗られた外壁がパッと目を引く家。

実は、ホイアンでは ”黄色の外壁の家” を至るところで目にします。これはベトナムがかつてフランスの植民地であったことが影響しているそうで、実際に南仏にはビタミンカラーの外壁の家が多くあります。

③廣肇会館

18世紀に建設された中国華僑(広東人)の集会所。

重要な商港であったホイアンには多くの中国人が移り住んだことから、同郷人が集い、社交し、祈りを捧げたりするための場所として建てられた施設です。

壁には三国志でお馴染みの中国武将「関羽」の絵画が飾られ、天井から吊るされているのは渦巻き状の何か。

実はこれ ”渦巻き線香” と呼ばれるもので、中国系の寺院などでよく見られるタイプの線香。ぼーっとしていると灰が落ちてくるので要注意!

それから、手前に映るのは金柑の木ですが、街を歩きながら至るところで見かけました。

その理由は、旧正月だからだそうで。大多数のアジアの国で祝われており、ベトナムでは「テト(Tết)」と呼ばれます。

テトになると梅・菊・金柑の木などを飾る風習があり、特に金柑の実は ”太陽や金貨の象徴” として知られ、実が多く付いた木ほど縁起が良いとされているのです。

④福建会館

こちらは17世紀に建設された中国華僑(福建人)のための集会所で、ホイアンに存在する複数の集会所の中で最も大規模な施設です。

そして敷地内に見られる菊の木は、これまたテトの風習。

菊の花は ”長寿・幸福の象徴” 、また黄色の花は ”富と幸運の色” として知られており、縁起が良いとされています。

廣肇会館と同じく、集会所の中庭には龍のオブジェが見られます。

龍は幸運を呼ぶ生き物とされており、中華民族の象徴でもあるため、中国人は自らを ”龍の子孫” と表現することもあるとか。

ちなみに中国語では、龍=ロンと発音します。ベトナムの首都ハノイ近郊の観光スポット「ハロン湾」は、漢字にすると「下龍湾」となり、”龍が降り立つ場所” という意味を持っています。

また、龍にまつわる伝説をひとつ。

龍には81枚のがあるとされており、顎の下に唯一逆さに生えた1枚は ”逆鱗(げきりん)” と呼ばれます。ここに触れられることを龍は非常に嫌がるそうで、触れた者は即座に殺されるとの言い伝えがあったとか。

そうです。今日でも身近な「逆鱗に触れる」とは、この言い伝えが由来となっているのです。

⑤貿易陶磁博物館

ホイアンがかつて貿易港として栄えた歴史を垣間見れる小さな博物館で、別名「海のシルクロード博物館」とも呼ばれます。

MEMO

海のシルクロードとは?
→その昔に中国から東シナ海・インド洋・ペルシア湾(または紅海)を経て、中東諸国に通じた海路。おもに陶磁器や絹などが中国 → 中東へ、ガラスや香辛料などが中東 → アジアへ運ばれた。

この博物館では、ホイアン近くの「チャム島(Cù Lao Chàm)」周辺で出土した陶磁器、また日本(江戸時代)との交易に関する解説や展示品も見られます。

1635年の鎖国により貿易が途絶えるまでは、朱印船貿易(幕府等が許可した正式な貿易船であることを示す ”朱印状” を持つ船による貿易)が行われており、その様子が伺い知れます。

ナイトマーケット

トゥボン川に架かるアンホイ橋(Cầu An Hội)を旧市街側から渡った先の「アンホイ島」のストリートで、毎晩開催されるナイトマーケット。

おもに観光客向けの土産物が並ぶマーケットで、その中で目を引くのはホイアンの代名詞であるランタン。

由来は諸説ありますが、貿易によって中国から伝わったものが独自に進化したとされるホイアンのランタン。

「明るい未来や幸福が訪れるように」と願いを込めて軒先などに吊るす縁起の良いものなので町中に飾られていますが、ライトアップされた彩り豊かなランタンがここまで多く並ぶ光景を見れるのはナイトマーケットのみ。

竹製の枠組みを畳むことで割とコンパクトに持ち運べるランタンですが、正直なところあまり実用的ではないので購入する人は少なく、「フォトジェニックな店先でお洒落な写真だけ撮りたい!」のが観光客の本音。

この状況は店主も理解しており、チップ(約20.000 ₫)を払えば自由に写真を撮らせてくれます。

トゥボン川(ボート乗船+灯籠流し)

ホイアンの中心を流れるトゥボン川(Sông Thu Bồn)は、日中は遊覧船が行き交いつつも比較的静かな川ですが、夕暮れ時が近付くにつれて数人乗りの小さなボートがやってきます。

そして完全に日が暮れると、船を灯すランタンと観光客が流す灯籠の灯りが水面に揺れる幻想的な川へと変貌するのです。

トゥボン川でのボート乗船は、ホイアンを訪れたらぜひ体験したいアクティビティ!

アンホイ橋の近くにはボートの客引きがたくさんおり、前を通り過ぎようものなら必ず声を掛けられるので乗船は簡単です。

  乗船料(1隻)=約150.000 ₫
  灯籠(1個)=約15.000 ₫

ボートに乗って旧市街近辺を10分程遊覧し、その途中で行うのが灯籠流し。

灯籠流しは「精霊(ご先祖様の魂)が灯籠に乗って川を下り、海の彼方(あの世)へ帰っていく」という信仰に基づき、日本ではおもにお盆に行われるもの。

灯籠の灯火には ”闇や迷いを照らす” 意味もあるそうで、ホイアンでは願いを込めてから川へ流すのが習わしです。

ホイアンでは毎月、満月の夜に「ランタン祭り」が開催されます。

月に一度行う死者を弔うためのお盆のような行事で、19時頃になると店や家の電気などの人工的な明かりが消え、町を照らすのは満月とランタン、灯籠の明かりのみになります。

”祭り” の文字とロマンチックな雰囲気に惹かれて観光客が集まることから、ランタン祭りの日はいつも以上に人出が増えるそう。通常の日でもホイアンの中心部は人が多いので、混雑感は否めないかもしれません。

ホイアン市場

アンバンビーチ

商港として栄えたホイアンなので、旧市街から少々距離はあるものの、もちろん海もあります。

今回の宿泊先では自転車を無料で貸し出していたので、レンタルしてアンバンビーチへ!

かなりゆっくり走っても30分弱。旧市街を抜けると1本道、かつ限りなく平坦な道なので自転車でも問題ありませんが、割と交通量の多い道を通るので少し注意が必要。

バイクの数が異常に多いベトナムですが、そこそこのスピードを出すにも関わらず、信号無視は日常茶飯事で交通マナーが全体的に低め。滞在中には、バイク同士の事故も見かけました。

そのため、車もバイクも注意喚起のためにクラクションを必要以上に鳴らして通り過ぎるので、慣れていないと最初はびっくりするかもしれません。

道を横断する際は、青信号を信じすぎずに左右を確認してから渡りましょう。それから、ベトナムは日本と異なり「右側通行」であることも忘れずに。

1月下旬は雨季の終わりなので海の透明度はまだ低めですが、海水浴のシーズンでもないので混雑していないのが良いところ。

ビーチ沿いにはレストランやバーが複数軒あり、景色の良い席で海風に吹かれながらしばらくのんびり。

ホイアン旧市街の「貿易陶磁博物館」で少し触れましたが、陶磁器が出土したとされる「チャム島(Cù Lao Chàm)」も天気が良ければ海の向こうに見えます。

実は、全長30km以上にもおよぶこの海岸線。

ダナンまで繋がっているので、ひたすら北上すると「ノンヌォックビーチ(Bãi biển Non Nước)」や「ミーケービーチ(Bãi biển Mỹ Khê)」など、ダナンの有名なビーチに辿り着けます。

ちなみに、写真をよく見るとうっすらと写るダナンの高層ビル群を確認できます。

田園風景(Tra Que村)

旧市街からアンバンビーチへ向かう途中、交通量の多いエリアを抜けると突然目の前に飛び込んできたのは田園風景。

水牛と笠を被った人。過去にタイムスリップしたかのような長閑な風景に心を奪われて、自転車を降りて写真をパチリ。

この周辺には、400年以上の歴史があるTra Que(トラケ)と呼ばれる村があり、村人たちは今もなお有機農業を行い、ホイアンにハーブや野菜を提供しているそう。

村では農作業体験やベトナム料理の作り方を学べる料理教室が開催されており、実は観光客も楽しめるスポット。ホイアンに数日滞在して時間に余裕があるならば、訪れてみると良いかもしれません。

厳選!おすすめスポット(レストラン・カフェ・ショップ)

レストラン編

麺類や春巻き、餃子など、日本では小麦が使われることが多い料理でも米粉を使うことが多く、モチモチとした食感を楽しめるベトナム料理。

チリや香草(パクチー)などの強めの味付けもありますが、観光客の多いエリアでは「トッピングなし」で作ってくれることもしばしば。比較的日本人の口に合う味付けなので、ベトナム旅行では食も存分に楽しめるはず!

ホイアンならではの郷土料理を含め、ホイアンに来たらぜひ食べたい!ベトナム料理と、おすすめのレストランを紹介します。

バインミー(bánh mì)

近年では日本でも耳にするようになったバインミーとは、”ベトナムのサンドイッチ”

フランスパン(正確にはもう少ししっとりした柔らかいパン)にレバーパテを塗り、ハーブや肉などを挟んでソースをかけたファストフード。


肉だけでなく、目玉焼きやフィッシュフライを挟んだものなど、店によってバラエティに富んだメニューが展開されています。

ちなみに「なぜフランスパン?」と思うかもしれませんが、ベトナムは元々フランスの植民地。

ベトナム人曰く「ホイアンのバインミーはベトナムでNo.1!」らしく、そんなホイアンのバインミーを楽しめる人気店は以下の2つ。

①「Madam Khanh(マダム・カーン)」
②「Bánh Mì Phượng(バインミー・フーン)」


せっかくなので両方の店を試してみましたが、「Madam Khanh」のバインミーがとにかく絶品!

実は、店名には ”The Banh Mi Queen(バインミーの女王)” とサブタイトルが付けられているのですがそれも納得で、特にパテが他では味わえない奥深い味!

「Bánh Mì Phượng」も人気店なのでもちろん美味しいですが、ホイアンに来たらまずは「Madam Khanh」を訪れることをおすすめします。

※写真はダナンで食べたバインミーです。

カオラウ(cao lầu)

カオラウとは、米粉の麺に豚肉、レタス、ハーブ、煎餅(カリカリの揚げのようなもの)などを乗せ、底にたまった甘い醤油ダレを絡めて食べるホイアンの郷土料理。

カオラウを食べるならまずは、③「Miss Ly(ミス・リー)」がおすすめ。

どこのレストランにもカオラウは置いていますが、ここの味付けはとりあえず日本人好みであること間違いなしです。


実は、カオラウのルーツは日本の「伊勢うどん」といわれています。

商港として栄えたホイアンには多くの日本人が移り住みましたが、その時代に伊勢商人が伊勢うどんを持ち込んだのがきっかけだとか。

ちなみに、ベトナム=「フォー(phở)」のイメージが強いですが、フォーはおもにベトナム北部(ハノイなど)で食べられている麺料理で、中部ではカオラウや「ミークアン(Mi Quang)」などが主流。

他にもベトナムには多くの麺料理が存在し、地域ごとに ”ご当地麺” があるのです。

余談ですが、写真の奥に映る ”トラの絵が描かれた” ビールは、「Tiger(タイガー)」と呼ばれる東南アジアで人気のあるシンガポール発祥のビール。

紛らわしいことに、同じく ”トラの絵が描かれた” ベトナム中部で絶大な人気を誇るローカルビール「LARUE(ラルー)」も存在します。

見比べるとまったく違うデザインですが、2つあることをよく認識していないと似たように見えるラベル。

私はビール好きであるものの味の違いは今ひとつよく分からないので、ずっと同じビールを飲んでいると思っていたけど実は違ったというお話です。

ホワイトローズ(bánh bao bánh vạc)

ホワイトローズとは、米粉を練って薄く伸ばした皮に海老のすり身を包んだ蒸し餃子で、「ヌクマム(Nước mắm)」と呼ばれる魚醤につけて食べるホイアンの郷土料理。

もちもちした米粉の皮から中の海老が透けて見え、お皿に並べられた様子がまるで ”白いバラのように見える” ことからこの名がついたそう。

ホワイトローズ(左)・揚げワンタン(右)

ホイアン名物を楽しむのにおすすめなのは、④「Hoa hồng trắng(ホワイトローズ)」

大胆にも商品名をそのまま店名にしていますが、それもそのはず。この店では厨房でホワイトローズを量産しており、ホイアンの飲食店に卸しているのです。

そのため通常のレストランとは異なり、この店のメニューはホワイトローズと揚げワンタンの2択。

ちなみに、野菜と果物の甘酢あんがかかった揚げワンタンは ”ホイアンピザ” と呼ぶそうで、想像通りの味がする(普通に美味しい)揚げワンタンです。

朝早くに開店して夜は早めに閉店してしまうので、小腹を満たすために夕食前に訪れるのが個人的にはおすすめ。旧市街中心部からは少し離れた場所にありますが、徒歩圏内です。

カフェ編

ブラジルに次ぐ世界第2位!のコーヒー豆の生産量を誇り、独自のコーヒー文化が根付くベトナム。

ベトナムコーヒーは、深煎りかつ独自のフィルターで時間をかけて抽出するため、濃くて苦味が強いのが特徴。そのため、コンデンスミルクを混ぜて飲むのがベトナム流です。

ちなみに「なぜコンデンスミルク?」と思うかもしれませんが、その理由はベトナムにコーヒー栽培がもたらされたフランス植民地時代(19世紀後半)に遡り、当時はミルクが手に入りにくく、代わりにコンデンスミルクを加えたことがきっかけだったとか。

ベトナムコーヒーはとにかく甘い!コーヒー牛乳よりもさらに甘く、もはや ”飲むデザート” 感覚です。

そんなコーヒー文化が根付くことから、旧市街を少し歩けば右に左にと多くのカフェを見つけることができますが、今回はその中から ”ちょっとユニークな” カフェを紹介します!

①「Reaching Out Teahouse」

耳が不自由な方々が働くカフェ。

注文はカードに記入し、ちょっとしたこと(フレーズ)は机の上に用意されたブロックで伝えます。

旧市街の中心にある「来遠橋」に近く、多くの人でごった返すエリアにありますが、一度店内に入るとその喧騒が嘘のように静寂に包まれます。

心地良い風が吹き抜ける昼下がりの中庭のテラス席は、最高にリラックスできるおすすめの場所。

②「92 station restaurant & cafe」

おそらく旧市街で最も高い場所にある、見晴らし抜群のルーフトップカフェ。

周囲には低い建物しかないので、3階の屋上からはホイアンの町並みを一望できます。

特に夕暮れ時には、茜色に染まるホイアンの町を背景にウェディングフォトを撮るカップルや、ベトナムの伝統衣装「アオザイ」を着て写真撮影する人たちを見かけました。

③「Cam Coffee n More」

旧市街からは少し離れた場所にあるインスタ映えカフェ。

今回宿泊した「Cozy Savvy Boutique Hotel Hoi An」の近くにあり、夜遅くまで賑わっていたのでふらりと訪れてみたのですが、店内の家具や食器のセンスも良かったのが印象的。

コーヒーのイメージが強いベトナムですが、特にベトナム北部は中国の支配により中国文化を色濃く受け継いだことからお茶を楽しむ文化もあり、実は生産量は日本よりも多いのです。

ベトナムの伝統的なお茶である「蓮茶」や、緑茶・烏龍茶・ジャスミン茶などが主な種類で、ポットで抽出したお茶を小さな湯のみに少しずつ注いで飲むのが一般的。

もう少し大きめの湯のみで一気に飲みたいところですが、ベトナム人は小さな湯のみでお友達とお喋りをしながらゆっくりとお茶を楽しむそうです。

ショップ編(チョコレート)

チョコレートの原料であるカカオの産地といえばアフリカや中南米が有名ですが、実はベトナムもカカオの生育には適した気候。

生産量は多くないものの、その味の良さからカカオ農家やチョコレートメーカーが急増しており、ベトナムでは今、高品質で美味しいチョコレートが熱いのです!

ホイアンで人気のチョコレートショップは「ALLUVIA(アルヴィア)

ベトナム南部のメコンデルタで作られる ”Made in Vietnam” かつ、”Bean to Bar” のチョコレートを購入できるお店。

”Bean to Bar” とは「カカオ豆からチョコレートになるまでの製造工程を一貫して行う」ことを意味し、さらに「カカオ豆の生産から手がける」場合は “Pod to Bar” と呼ばれます。

ALLUVIAでは、”single-origin”(ひとつの産地(農園・生産者)の豆から作ること)のチョコレートバー、様々なフレーバーの小さなチョコレートを詰め合わせたギフトボックス、またコーヒーなども販売しています。

美味しいのはもちろんですが、何と言っても高級感に溢れるパッケージがお洒落!ベトナムらしいモダンな絵が描かれたパッケージなどもあり、お土産にもおすすめです。

  360°ストリートビュー:ホイアン


ナイトマーケット


来遠橋(日本橋)

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-ベトナム_中部

   2023/04/28  

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