インドネシアについて
首都:ジャカルタ(Jakarta)
時差:-2時間/サマータイムなし
※インドネシアには3つの時間帯があります
面積:約209.9万㎢ > 日本(約37万㎢)
人口:約2億7,450万人 > 日本(約1.2億人)
言語:インドネシア語
通貨:ルピア(Rp)
お国柄を表す!インドネシアの国旗
古くは、赤が太陽、白が月を表すといわれていた。
今では、赤が自由と勇気、白が正義と純潔を示している。1950年制定。
※モナコの国旗と同じデザイン。
出典:世界の国境
ジョグジャカルタのベストシーズンは?
Best!:6〜9月
Good:5〜10月
今回の旅(2015年5月)= オンシーズン!
<ざっくりと言えば...>
湿度が高くて蒸し暑い!雨季の終わりなので1日に何度かスコールが降りますが、しばらく待てば止むので、観光にはそれほど影響ありません。
<5月のジョグジャカルタ>
平均最高気温:30℃
平均最低気温:22℃
降水量:約120mm
<5月の東京>
平均最高気温:23℃
平均最低気温:14℃
降水量:約140mm
【移動】成田 → ジョグジャカルタ → ボロブドゥール
成田(Narita)
↓ ガルーダ・インドネシア(約8時間)
ジャカルタ(Jakarta)
スカルノ・ハッタ国際空港(CGK)
↓ ガルーダ・インドネシア(約1時間)
ジョグジャカルタ(Yogyakarta)
アジスチプト国際空港(JOG)
↓ タクシー 経路はMapで↓
ボロブドゥール(Borobudur)
Manohara(宿泊先)
NOTE
・航空券は「Skyscanner」にて予約
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
・マノハラはボロブドゥール敷地内唯一のホテルで、宿泊者は入場チケット購入不要
【世界遺産】ボロブドゥール寺院遺跡群
名称:ボロブドゥル寺院遺跡群
登録年:1991年
種別:文化遺産
ボロブドゥール寺院遺跡群は、ジョグジャカルタの北西約40kmに位置する以下の寺院の総称。
① ボロブドゥール寺院
② パオン寺院
③ ムンドゥット寺院
また、世界三大仏教遺跡のひとつでもあります。
・アンコール遺跡群(カンボジア 🇰🇭 )
・バガン遺跡群(ミャンマー 🇲🇲 )
・ボロブドゥール寺院遺跡群(インドネシア 🇮🇩 )
ボロブドゥール寺院
MEMO
いつ:8世紀後半
時代:シャイレンドラ王朝
誰が:国王 ダルマトゥンガ(Dharmatunga)
仏教の宇宙観において ”世界の中心にそびえる聖なる山” とされる須弥山(メール山)をイメージして建設された世界最大級の仏教寺院。
10世紀に、近くにあるムラピ山の大噴火による被害を受けて以来、周囲に広がるジャングルに埋もれてその存在も忘れ去れてしまいましたが、1814年にイギリス人のトーマス・ラッフルズによって発見されました。
シャイレンドラ朝とは?
→8〜9世紀にジャワ島中部で栄え、大乗仏教を保護した王朝。同じく大乗仏教が盛んで、スマトラ島南部を拠点とした「シュリーヴィジャヤ王国」と関係が深く、連合したこともあったとされる。
施設情報
時間/ 料金:↑クリック>Ticket Info
サンライズ鑑賞
オープン前の静かな遺跡で鑑賞するサンライズは、ボロブドゥールでの楽しみのひとつ。
夜が明けてくると眼下には朝靄のかかったジャングルが現れ、次第に朝日が遺跡に差し込んで神秘的な光景が広がります。
遺跡頂上からの見晴らしは抜群で、天気が良ければボロブドゥールが噴火被害にあったことで知られるムラピ山も遠くに望めます。
ボロブドゥールがオープンするのは日が昇った後なので、サンライズ鑑賞にはマノハラホテルが主催するツアーに参加する必要があります。
ツアーといっても、指定時間にホテルに集合してスタッフに遺跡頂上まで案内されたらあとは自由。各自サンライズを鑑賞したらホテルに戻り、ツアー代に含まれる朝食をレストランで食べて終了です。
マノハラに宿泊していなくてもツアーには参加できますが、ジョグジャカルタからは約40kmの距離があるので、ボロブドゥール周辺に宿泊していることが前提となります。
時間/ 料金:↑クリック>Products>Exclusive Sunrise & Breakfast
仏教の宇宙観を表現するボロブドゥール
ボロブドゥールは、基壇、方形壇(5層)、円形壇(3層)のピラミッド構造になっており、これは仏教における三界を表すとされています。
三界(さんがい)とは?
→仏教の世界観において、輪廻転生する世界を3つ(欲界、色界、無色界)に分けたもの。
・欲界(欲望に囚われた生き物が住む世界)
・色界(物質(色)に囚われた生き物が住む世界)
・無色界(物質を超越した精神のみが住む世界)
ボロブドゥールにおいては、
・基壇 = 人間のいる欲界
・方形壇 = 神と人間が触れあう色界
・円形壇 = 神のいる無色界
輪廻転生する世界はカルマ(生前の行い)次第で、「善い行いをすれば、より良い世界へ転生できる」と考えられていますが、転生=幸せではありません。
生死を繰り返す輪廻はそもそも苦とされており、目指す先は「煩悩から解放されて悟りを開き、輪廻から解放される」こと。いわゆる解脱です。
ストゥーパ(仏塔)
”ストゥーパ” と呼ばれる釣り鐘状の仏塔はボロブドゥールの特徴のひとつで、日本で知られる卒塔婆(そとば)の語源とされるもの。
遺跡上部の円形壇には72基のストゥーパが配置されており、隙間から内部を覗くと仏像が1体ずつ納められています。(一部、ストゥーパが崩壊して仏像が剥き出しのものもあり)
ただ、遺跡頂上の巨大な1基の内部に仏像はなく、その昔には釈迦(ブッダ)の遺骨が納められていたとされ、唯一仏像が納められず ”空” になっているのです。
”空” は「から」という意味だけでなく、仏教においては「くう」と読み、重要な教えでもあります。
その教えとは「あらゆるものは何らかの原因や条件に依存して存在する ”相対的” なものでしかなく、 ”絶対的・実体的” な存在はありえない」というもの。
簡単に言えば「光があるから影がある」「光がなければ影もない」みたいな。相反する存在があることで、初めてその存在は認められるのです。
あらゆるものは確かにそこに存在するけれど、その実体や本質は存在しない。それが ”空” の教えです。
360°ストリートビュー:ボロブドゥール
レンタサイクルで、ボロブドゥール遺跡群の寺院へ
直線上に並び、深い関係性があるボロブドゥール寺院遺跡群の3つの寺院。
その昔には3つを結ぶ参道があり、パオン寺院とムンドゥット寺院はボロブドゥール寺院の訪問前に巡礼するための寺院とされていたそう。
そのことを裏付けるように、毎年5月もしくは6月の満月の日に開催されるウェーサーカ祭で、仏教徒はムンドゥット → パオン → ボロブドゥールの順に参拝を行います。
ウェーサーカ祭は ”釈迦(ブッダ)の誕生日” とも呼ばれ、釈迦の誕生と死、悟りを祝う仏教行事とされています。
2つの寺院はボロブドゥールから少し距離がありますが、自転車に乗れば移動圏内。
宿泊先のマノハラホテルで自転車を貸し出していたので、レンタサイクルで訪れました。
Manohara(宿泊先)
↓ 自転車(約15分)
パオン寺院(Candi Pawon)
↓ 自転車(約15分)
ムンドゥット寺院(Candi Mendut)
【移動】ボロブドゥール → プランバナン
ボロブドゥール(Borobudur)
Manohara(宿泊先)
↓ タクシー
ジョグジャカルタ(Yogyakarta)
Melià Purosani(宿泊先)
↓ タクシー
プランバナン(Prambanan)
プランバナン寺院群(Candi Prambanan)
NOTE
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
【世界遺産】プランバナン寺院群
名称:プランバナン寺院遺跡群
登録年:1991年
種別:文化遺産
プランバナン寺院群は、ジョグジャカルタの北東約15kmに位置する以下の寺院の総称で、ヒンドゥー教と仏教が混在しています。
① プランバナン寺院(ヒンドゥー教)
② セウ寺院(仏教)
③ ルンブン寺院(仏教)
④ ブブラ寺院(仏教)
⑤ ガナ寺院(仏教)
※①〜④はプランバナン寺院遺跡公園内にあります。
施設情報
入場料:↑クリック>Ticket Info
プランバナン寺院
MEMO
いつ:9〜10世紀
時代:古マタラム王国
誰が:国王 バリトゥン(Balitung)
インド神話における最高神に捧げられたインドネシア最大のヒンドゥー教寺院。
最高神とは、 ”創造神” ブラフマー(Brahma)、 ”維持神” ヴィシュヌ(Wisnu)、 ”破壊神” シヴァ(Siwa)の3神のこと。
三神一体(トリムルティ)と呼ばれるヒンドゥー教の教えでは、この神々は同一同等とされています。
創造・維持・破壊を神とする理由は、「この世界は発生と消滅を繰り返す」と考えられているから。
ある時点で世界は ”創造” され、 ”維持” され、やがて ”破壊” されるとし、破壊は必ずしもネガティブな意味ではなく、次なる創造のためとされています。
古マタラム王国とは?
→8〜9世紀にジャワ島中部に栄えたヒンドゥー王国。ボロブドゥールを建設した「シャイレンドラ朝」も同時期に近辺で栄えているが、その関係性は明らかになっていない。
正面に見える建物は、寺院内に複数ある祠堂(しどう)と呼ばれるもののひとつで、カンボジアの世界遺産アンコール・ワットと似たようなシルエット。
仏教寺院として知られるアンコール・ワットですが、元々は、ヴィシュヌに捧げるヒンドゥー教寺院として建設され、のちに仏教寺院として改修された歴史があります。
プランバナン寺院の構造
❶ トリムルティ祠堂 × 3基
最高神(ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマー)に捧げられた主要な祠堂
❷ ヴァーハナ祠堂 × 3基
トリムルティ祠堂の前に置かれ、最高神のヴァーハナに捧げられた祠堂
ヴァーハナとは?
→ヒンドゥー教において神々は動物や架空の生き物に乗るとされており、その乗り物のこと。ちなみに、インドネシアの航空会社「ガルーダ・インドネシア」はこのガルーダが由来。
最高神の乗り物とは?
・ヴィシュヌ = ガルーダ(火の鳥)
・シヴァ = ナンディ(白いこぶ牛)
・ブラフマー = ハンサ(ガチョウ)
❸ アピット祠堂 × 2基
トリムルティ祠堂とヴァーハナ祠堂の間(北側と南側)に置かれる小祠堂
❹ クリル祠堂 × 4基
内苑の四方の塔門(ゴープラ)のすぐ内側に置かれる小祠堂
❺ パトック祠堂 × 4基
内苑の四隅に置かれる小祠堂
・プルワラ祠堂 × 224基
内苑を囲むように4列に配置される小祠堂
トリムルティ祠堂(シヴァ)
”破壊神” シヴァを祀る祠堂は、3基あるトリムルティ祠堂の中心に置かれる最大のもので、高さは約47m。
燃え盛る炎のようなシルエットですが、よく見るとシヴァの象徴であるリンガの彫刻で装飾されています。
「リンガ」とは男性器をかたどった像で、通常、女性器をかたどった「ヨニ」と呼ばれる台座の上に置かれ、 ”子孫繁栄の象徴” として古くから崇拝されてきたもの。
次第にシヴァの本質である ”力、生命エネルギーや創造力” を象徴する像として多くのヒンドゥー教寺院に祀られるようになりました。
祠堂を囲む回廊には、インドの叙事詩「ラーマーヤナ」の場面を描いた精巧なレリーフが施されており、これもまた見どころのひとつ。
セウ寺院
MEMO
いつ:8世紀末
時代:シャイレンドラ王朝
誰が:国王 サングラーマダナンジャヤ(Sangramadhanamjaya)
ボロブドゥールに次ぐ ”インドネシアで2番目に大きな仏教寺院” とされるセウ寺院。
その関係性は明らかではないものの、シャイレンドラ朝と同じ時代に存在していた古マタラム王国が建設したプランバナンの北側近くに位置することから、異なる宗教が共存していた可能性が考えられています。
セウとはジャワ語で ”千” を意味する言葉で、その名前の由来はジャワ島に伝わるロロ・ジョングラン伝説にあると考えられています。
ボコ王国の「プラブ・ボコ王」の美しい娘「ロロ・ジョングラン王女」を見初めたペンギング王国の「バンドゥン・ボンドウォソ王子」の物語。
王女は、父を殺害してボコ王国を支配する王子との結婚を拒みましたが、かたくなに迫られた王女は「一晩で千の寺院(神像)を建てること」を条件に結婚に同意しました。
そこで、王子は「地の精霊」を呼び起こし、助けを借りて999の寺院(神像)を建立。
しかしながら、最後のひとつを完成させようとした時に、王女は侍女に寺院の東に火をつけさせて、日が昇ろうとしているように見せかけたのです。それを夜明けの光と勘違いしたニワトリが鳴き始めると、精霊は地に逃げ去りました。
そんな王女の行動に激怒した王子は、王女に呪いをかけて石に変えてしまい、 ”千番目の像” として最も美しい石像になったという伝説。
ちなみに、精霊が逃げ去ったことで未完成となった千番目の寺院が、この「セウ寺院」であるとされています。
セウ寺院の構造
❶ 主祠堂 × 1基
❷ アピット祠堂 × 8基
東西南北に、2基が対になって置かれる小祠堂(現存するのは3基のみ)
・プルワラ祠堂 × 240基
主祠堂を囲むように配置された小祠堂
東西南北にある寺院入口に置かれる巨大な石像は、ドゥラワパラ(Drawapala)と呼ばれる守護神であり、寺院を悪霊から守る門番のような存在。
守護神を通り抜けて参道を進む先にある主祠堂は高さ約30m、その上部にはボロブドゥール寺院と同じように、ストゥーパ(釣り鐘状の仏塔)が見られます。
また、かつては主祠堂を囲むように配置されていたプルワラ祠堂(240基)のほとんどは崩壊してしまい、原型を留めておらず瓦礫の山と化しています。
プランバナンに比べると訪れる人が少なく、過去の繁栄と衰退を静かに感じることができる場所。
360°ストリートビュー:プランバナン
プランバナン寺院
セウ寺院
伝統舞踊 ラーマーヤナ舞踊
ラーマーヤナとは、マハーバーラタと並ぶインドの二大叙事詩。
北インドのコーサラ国の王子「ラーマ」が、さらわれた王妃を救い出すために冒険に出る物語。
インド神話の神猿「ハヌマーン」などの協力を得て、ランカー(セイロン島)を拠点とするラークシャサの王「ラーヴァナ」に挑む姿を描いています。
そんなラーマーヤナを題材にした舞踊は、プランバナン寺院の野外ステージで大規模に開催されており、世界遺産を背景に鑑賞できて魅力的。
ただ、ジョグジャカルタの中心街からは離れた場所にあるため、街中で手軽に楽しみたいのであればプラウィサタ劇場(Purawisata)のディナーショーがおすすめです。
料金:↑をクリック>Book Tickets
動画で見る ラーマーヤナ舞踊
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