韓国について
首都:ソウル(Soul)
時差:なし/サマータイムなし
面積:約10万㎢ < 日本(約37万㎢)
人口:約5,160万人 < 日本(約1.2億人)
言語:韓国語
通貨:ウォン(₩)
お国柄を表す!韓国の国旗
中央の円は太極といって宇宙を表している(このことにより太極旗ともいわれる)。
出典:世界の国旗
青は陰を、赤は陽を示し、善と悪、男と女、太陽と月、積極と消極等、万物は陰陽によって調和統一するとされる。
四隅にあるのは易の卦 で、( 乾 )、( 坤 )、( 坎 )、( 離 ) と読み、天地火水、父母男女、東西南北等、すべてが対比によって和合していることを示す。
ソウルのベストシーズンは?
Best!:4月〜6月、9月〜10月
Good:4月〜6月、9月〜11月
今回の旅(2023年7月)= オフシーズン(夏)
<ざっくりと言えば...>
とにかく蒸し暑い!7月は梅雨による雨の心配もあるので、屋外観光はおすすめできません。
<7月のソウル>
平均最高気温:29℃
平均最低気温:22℃
降水量:約330mm
<7月の東京>
平均最高気温:30℃
平均最低気温:22℃
降水量:約160mm
【移動】羽田 → ソウル
羽田(Haneda)
↓ ANA(2時間30分)
ソウル(Soul)
金浦国際空港(GMP)
↓ 徒歩
金浦国際空港(地下鉄駅)
↓ 地下鉄(約30分)
明洞(地下鉄駅)
↓ 徒歩すぐ
L7 Myeongdong(宿泊先)
NOTE
・航空券は「Skyscanner」にて予約
・宿泊先は「Booking.com」にて予約
ソウル
羽田から2時間半!海外なのに週末旅行感覚で行ける韓国ソウル。
近代的な高層ビルが並ぶ街に残された歴史的建造物を巡ったり、韓国ドラマのロケ地「梨泰院」やフォトジェニックな壁画を巡って写真を撮ったり、今をときめくBTSが住んでいた宿舎を訪れてみたり。
事前計画は一切なしで、ソウルの中心街「明洞(ミョンドン)」を拠点に3日間で心ゆくままに楽しみます!
景福宮(キョンボックン)
朝鮮王朝の始祖である李成桂(イ・ソンゲ)によって1395年に建設された王宮。
朝鮮王朝とは?
→1392年〜1897年にかけて朝鮮半島に存在した国。高麗の次の王朝にあたり、朝鮮の歴史における最後の統一王朝。”李氏朝鮮” と呼ばれることもある。
李成桂とは?
→朝鮮王朝の始祖であり初代国王。1392年に開城(ケソン=現在の北朝鮮)で王に即位し、その2年後に漢陽(ハニャン=現在のソウル)への遷都を決定。風水に基づき、漢江(ハンガン)の北、北岳山(プガクサン)の南にあたる ”陽” の地を選んだとされる。
ソウルには、 ”五大宮闕” と呼ばれる以下5つの王宮があります。
・景福宮 → 別名:北闕(プッコォル)
・昌徳宮 → 別名:東闕(トングォル)
・昌慶宮
・慶熙宮 → 別名:西闕(ソグォル)
・徳寿宮
これほど多くの王宮があるのは少々不思議に感じますが、法宮(最高位の王宮)は景福宮で、その他は王族が権勢を誇示するために建てた離宮(私邸)です。
しかしながら、約500年間も続いた朝鮮王朝時代には法宮が焼失したこともあり、そんな有事には離宮が法宮として使用されました。
1395年
法宮として景福宮が建設される
↓
1405年
景福宮の離宮として昌徳宮が建設される(その周りには支配層の住居地(韓屋村)が形成される)
↓
1484年
昌徳宮の隣に昌慶宮が建設される
↓
1553年
大火により景福宮が焼失 、その後再建される
↓
1592年
文禄の役により景福宮が再び焼失 (昌徳宮・昌慶宮もともに焼失)
↓
1593年
王族の邸宅として建設された徳寿宮が臨時の法宮として使用される
↓
1616年
昌徳宮が復元され、法宮として使用される(景福宮は焼失後、約270年の間再建されず)
昌徳宮の離宮として慶熙宮が建設される
↓
1867年
景福宮が再建され、昌徳宮は再び離宮となる
景福宮には2023年7月現在、韓国文化財庁の伝統文化保存の一環として、韓服(ハンボク)を着ると入場料が無料になるという特典があります。(昌徳宮・昌慶宮・徳寿宮も同様)
景福宮駅周辺には韓服のレンタルサービス店が多く、気軽にレンタルできるため、敷地内には華やかな韓服を着た人がたくさん!
朝鮮王朝時代にタイムスリップしたような気分で楽しめますが、夏場のソウルは蒸し暑く、冬は雪が降るほど寒いので、春・秋の快適な季節がおすすめです。
韓服とは?
→朝鮮半島の民族衣装。上衣は「チョゴリ」と呼び、下衣は、女性用のスカートを「チマ」、男性用のパンツを「パジ」と呼ぶ。そのため、女性用は ”チマ・チョゴリ”、男性用は ”パジ・チョゴリ” とされる。
勤政殿(クンチョンジョン) 国宝
正殿であり、景福宮のシンボル。
勤政には「政に勤しみ、天下を治める」という意味で、王の権威を示す建物であり、歴代の王がこの場所で即位式を執り行ったと伝えられています。
ちなみに、勤政殿は文禄の役(1592年)で焼失し、現在の建物は1867年に再建されたもの。
勤政殿の正面に配置されるのは、玉座と日月五峰図。
日月五峰図(じつげつごほうず)とは、その名の通り ”月と日が同時に昇る背景に5つの峰が描かれた絵” で、左右対称(シンメトリー)であるのが特徴です。
朝鮮王朝時代の王の屏風絵に多く使われ、現在の1万ウォン札にも描かれています。
景福宮の背景には日月五峰図に描かれているような山々が見られ、写真に映るのはおそらく仁王山(イナンサン)と呼ばれる標高340mほどの山。
仁王山には登山道が整備されており、気軽にハイキングを楽しめるそう。春や秋の過ごしやすい季節に訪れてみると、爽やかなソウルの街並みを一望できるかもしれません。
慶会楼(キョンフェル) 国宝
池の中に立つ美しい楼閣。
国に祝事があった際に宴を催すために建てられた由緒ある楼閣で、当時は公式行事以外には誰も立ち入ることはできませんでした。(現在は特別観覧が実施されており、公式HPから事前にネット予約することで訪問可能)
勤政殿と同じく文禄の役(1592年)で焼失し、現在の建物は1867年に再建されたものです。
王宮の建物は色合いが華やかで、細部にまで凝った装飾が施されています。よく見ると、屋根部分にラーメンどんぶりによく見るあの模様を発見!
囍 = 双喜紋(そうきもん)
→ 喜を2つ並べたもの。喜びが2倍になるようにと使用される縁起物。
渦巻き模様 = 雷紋(らいもん)
→ 雷をかたどったもの。雷は恵みの雨をもたらすことから、古の時代より吉兆とされた。
また、龍や花などを彫刻した屋根瓦や、屋根の四方に見られる雑像(チャプサン)には、家の中に邪悪なものが入らないようにするための魔除けとしての役割があります。
雑像は、中国で生まれた小説「西遊記」の登場人物がモチーフとなっているそう。また、王宮の格式を示すものでもあり、雑像の数が多い=格式が高いとされています。
景福宮は五大宮闕の中で最も広大な王宮。
敷地内には建物がたくさんありすべてを見て回ると相当な時間がかかるので、興味のある場所をピックアップしての散策がおすすめです。
施設情報
時間:↑クリック>Visitor Infomation>Hours & Admissions
料金:↑クリック>Visitor Infomation>Hours & Admissions
移動方法(地下鉄)
明洞駅(Myeongdong)→ 景福宮駅(Gyeongbokgung)
北村韓屋村(プクチョンハノクマウル)
韓国伝統の居住地域である北村韓屋村。
韓国を代表する2つの王宮である景福宮(キョンボックン)と昌徳宮(チャンドックン)に挟まれた場所に位置し、昔から ”両班(ヤンバン)が住む町” として知られていました。
ちなみにこの地域は、清渓川(チョンゲチョン)や鐘路(チョンノ)の北側に位置するため、 ”北村(プクチョン)” と呼ばれたそう。
両班とは?
→官職に就く人々のこと。高麗時代に役人の文官を「文班(ムンバン)」、武官を「武班(ムバン)」と呼び、その2つを併せて「両班」と呼んだ。
次第に社会的な支配者層を意味するようになり、さらには ”礼儀正しい人や善良な人” を意味する言葉としても使われる。
朝鮮王朝時代に建てられた韓屋(伝統家屋)は代々受け継がれ、昔のままに残された風景からは600年の歴史を感じられて、まるで過去にタイムスリップしたような気分を味わえます。
この一帯にはレストランや宿泊施設もありますが、多くは住居として使用されているため、散策する際には住人に迷惑をかけないように考慮が必要です。
北村韓屋村には、鍾路区が選定した ”北村八景(プッチョンパルギョン)” と呼ばれる8つのフォトスポットがあります。
写真に映る通りは ”北村六景” で、坂を登った先から見渡せるのは高層ビルが並ぶ明洞(ミョンドン)の街。伝統家屋とのコラボレーションを楽しめるスポットです。
【世界遺産】昌徳宮(チャンドックン)
正式名称:昌徳宮
登録年/種別:1997年/文化遺産
景福宮の離宮として、1405年に建設された昌徳宮。
正門にあたる敦化門(トンファムン)は当時の姿を残しており、”大韓民国最古の門” とされています。
仁政殿(インジョンジョン) 国宝
昌徳宮における正殿で、王の即位の礼などが執り行われた場所。
景福宮の勤政殿と同じく、仁政殿の正面にも玉座と日月五峰図が配置されています。
ただ、勤政殿と大きく異なるのは内装が洋風であること。1908年に仁政殿を修理した際に、シャンデリアとカーテンが取り入れられたそう。
景福宮でも見られましたが、この鮮やかなデザインは ”丹青(ダンチョン)” と呼ばれる韓国の伝統的な装飾着色。
青・赤・黄・白・黒の5色で構成されており、陰陽五行説の思想に基づくものですが、この着色は木材を温度や昆虫などから保護するなどの実用性もあるそう。
ちなみに、陰陽五行説については以下の記事で説明しています。
他の王宮にはない昌徳宮ならではの特徴といえば、朝鮮王朝時代の王朝庭園があること。
王宮の北側に広がる後苑(こうえん)は ”秘苑(ピウォン)” とも呼ばれ、その美しい景観から昌徳宮は多くの王に愛された王宮だったそう。
昌徳宮は、文禄の役(1592年)により景福宮や昌慶宮とともに焼失しましたが、風水的に不吉とされた景福宮よりも先に復旧工事が始まり、1616年の再建後には法宮として使用されるようになりました。
1868年(朝鮮王朝末期)に景福宮が再建されたことで昌徳宮は再び離宮となりましたが、結果的には ”最も長い期間国王が居住していた王宮” として、後苑とともに世界遺産に登録されています。
また、5つの王宮の中で最も当時の面影を残しているため、歴史ドラマの参考にもされているそう。
施設情報
時間:↑クリック>Tour Guide>Admission fee, Operating Hours & Seasons
料金:↑クリック>Tour Guide>Admission fee, Operating Hours & Seasons
移動方法(地下鉄)
明洞駅(Myeongdong)→ 安国駅(Anguk)
梨花洞壁画村(イファドンビョッカマウル)
梨花洞壁画村は、小劇場がひしめき合う ”演劇の街” として知られる大学路(テハンノ)の有名なフォトスポット。
駱山(ナクサン)公園の近くにあり、店や家、橋下の壁、階段などに描かれた彩り豊かでフォトジェニックな壁画の写真を撮りつつ散策を楽しめます。
梨花洞は元々、坂の上の低所得層が住む一帯であるタルトンネ(月の町)でしたが、様々な芸術文化に触れられる街に変えようというプロジェクトのもとで多くの壁画が作成され、 ”路上美術館” と呼ばれるようになったそう。
移動方法(地下鉄)
明洞駅(Myeongdong)→ 恵化駅(Hyehwa)
梨泰院(イテウォン)-韓国ドラマロケ地-
ソウルで外国人率が最も高い ”異国情緒が溢れる街” であり、日本に例えると六本木のような繁華街。
多国籍料理店が点在し、バーやクラブなどのナイトスポットも充実しているため、夜になると賑やか!昼間は割と人通りが少なく静かな街です。
この街を一躍有名にしたのは、2020年に放映された大ヒット韓国ドラマ「梨泰院クラス」の存在。
若い飲食店経営者が、金と権力を理不尽に振りかざす巨大企業を相手に立ち向かうサクセスストーリーで、主人公はまず始めに、この梨泰院の地に小さな居酒屋「タンバム(甘い夜)」を開きます。
その居酒屋はもちろん、ドラマ撮影に使用されたロケ地を巡れば、梨泰院クラスの数々シーンが蘇ること間違いなし!
移動方法(地下鉄)
明洞駅(Myeongdong)→ 梨泰院駅(Itaewon)
韓国料理を知る
韓国旅行の楽しみのひとつが韓国グルメ。
今や日本国内でも普通に食べることはできますが、本場の料理はやはり別格!
トレンドの移り変わりが早い韓国では次から次へと最新のスポットが現れますが、今回の旅ではオーソドックスな韓国料理をガイドブックにも掲載される人気店で堪能します。
サムギョプサル
サムギョプサル(삼겹쌀)とは?
→ サム=3 、ギョプ=層、サル=肉
厚切りにした豚バラの三枚肉を専用の焼き鍋で豪快に焼く韓国の焼肉。キムチやニンニク、薬味と一緒にサンチュやエゴマの葉などで巻いて食べます。
サムギョプサルを食べるなら、質の良い肉を割とリーズナブルに楽しめる「王妃家(ワンビチッ)」がおすすめ。明洞周辺に数店舗あるチェーン店です。
ちなみに、デジカルビ(돼지갈비)もサムギョプサルと同じく人気のある韓国焼肉。
この2つの違いはおもに調理法で、 デジカルビは甘辛いタレ(ヤンニョム)で味付けをした肉、サムギョプサルは味付けしない肉を使用します。
タッカルビ
タッカルビ(닭갈비)とは?
→ タッ=鶏、カルビ=あばら骨
鶏肉、キャベツやタマネギなどの野菜を甘辛いコチュジャン(唐辛子味噌)で炒めた料理。
今回訪れた「ユガネ(Yoogane)」は、手頃な価格でタッカルビを楽しめる釜山発祥の人気チェーン店。釜山では「タッカルビといえばユガネ!」といわれるほどだとか。
ピリ辛のタッカルビにチーズをトッピングしたチーズタッカルビを注文しましたが、チーズでまろやかにはなるものの、少し辛めの味付け。
ユガネは日本にも進出しており、 コリアンタウン新大久保でその味を楽しむことができます。
ピビンパ
ピビンパ(비빔빱)とは?
→ ピビン=混ぜ、パ=飯
専用の器にご飯とナムルや肉、卵などの具を入れ、コチュジャンやごま油などの調味料をかけて、スッカラ(韓式スプーン)で混ぜて食べる料理。
ちなみに、日本ではビビンバと呼ぶことが多いですが、ピビンパが韓国語のサウンドに近いようです。
今回訪れた「木覓山房(モクミョクサンバン)」では自然素材を生かした上品な味のピビンパが味わえ、以前にミシュランガイドに掲載されたこともあるそう。
明洞駅から徒歩圏内でありながら、自然豊かな南山(ナムサン)公園にも近く、喧騒から逃れた静かな場所にあります。
ジャージャー麺
韓国語ではチャジャンミョン(짜장면)と発音し、豚肉やタマネギなどをチュンジャン(黒味噌)で炒め、水溶き片栗粉でとろみをつけた黒いソースをかける麺料理。
香ばしく甘い味付けで、日本のジャージャー麺とは味付けも見た目も異なります。
また、中国から伝わり韓国風にアレンジされた料理なので、中華料理店で食べることができます。
ロッテ百貨店近くの「開花(ケファ)」で注文したジャージャー麺。
ちなみに、韓国には「ブラックデー(4月14日)」と呼ばれる ”恋人のいない人たちを慰める日” なるものが存在し、その色からかブラックデーにはジャージャー麺を食べるそう。
ピンス
氷の上にあずきやフルーツ、アイスクリームなどをのせたボリューミーなかき氷。
細かく削られた氷を使用しているため、ふわふわとした口あたりが特徴で、ボリューム満点なので2人以上でシェアして食べるのが韓国流。
個人経営のカフェから全国チェーン店まで、様々なカフェで食べられる定番のデザート。
今回訪れた「ソルビン(雪氷)」は釜山発祥の最大チェーン店で、インジョルミ(きな粉餅)ピンスが人気の元祖メニューです。
番外編:カフェ(BTSの元宿舎)
江南(カンナム)の閑静な住宅街にひっそりと佇むお洒落カフェ。
韓国には星の数ほど多くのカフェが存在しますが、この店は今をときめくBTS(防弾少年団)のメンバー全員が、2018年頃まで実際に住んでいた宿舎をリニューアルしてオープンしたカフェとして注目を浴びています。
ちなみに、ヒュガ(휴가)= ”休暇” を意味する言葉ですが、このカフェは ”休家” と表記されます。
アーミーと呼ばれるBTSファンにとっては外せない聖地として知られているそうで、店内の壁には世界中から訪れたとみられるアーミーからのメッセージが貼られています。
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